『ISがイラクの油田爆破2箇所』
イラク北部のキルクーク南西部にある、油田が爆破された。この油田はカバズ油田と呼ばれ、日産25000バーレル程度の、産油量を記録している。
今回の爆破は、カバズ油田二箇所で起こっているが、犯行はIS(ISIL)によるものだというのが、地元警察や識者の共通した見方のようだ。
IS(ISIL)は既にシリアでもイラクでも、一掃されたかに報じられてきていたが、ここに来て、再度活動を活発化しているようだ。
そこで気になるのは、イラク政府の見方では、以前に起ったスレイマーニ司令官の暗殺にも、IS(ISIL)が関与していたという点だ。スレイマーニ司令官は述べるまでも無く、イランを代表する、対外作戦の責任者だった。
このスレイマーニ司令官の暗殺事件では、イラクのPMUの副司令官アブ・マフディ・アル・ムハンディスも、暗殺されていることから、事件後も細かい捜査が、続けられてきていたのであろう。その結論が『犯行はIS(ISIL)によるものだった』ということになったのではないか。
この1月に起こった、スレイマーニ司令官の暗殺事件では、当初からアメリカ軍の関与が語られており、その背後にIS(ISIL)が実行犯として、いたということであろう。つまり、アメリカ軍とIS(ISIL)は、共同してこの暗殺犯行を行なった、ということだ。
アメリカがスレイマーニ司令官を暗殺したのは、述べるまでも無く、イランのイラクへの関与を、軽減する目的からであったろう。
同時に、イラクの石油をコントロールするためでも、あったものと思われる。アメリカはイラクばかりではなく、シリアでもユーフラテス川東岸で、石油を盗掘し国外に持ち出し、密輸しているのだ。
こうしたニュースを見ていると、アメリカが世界一の石油産油量を誇る国、というのは信じ難い。シェール・オイルの乱暴な生産で、数字としてはそうなっているのであろうが、実態は満身創痍の生産であろう。
そのアメリカの石油問題での窮状が、現在のような石油泥棒国家に、アメリカを追い込んでいるのではないのか。