2020年11月27日

№6153 11月27日 中東TODAY

 

      『エジプト・ロシアの黒海軍事訓練の意味』

 エジプトとロシアが黒海で両軍の、合同軍事訓練を行うことになった、一体これは何を意味しているのであろうか。そこまで行かなくても、地中海でもっとのびのびと、訓練が出来るではないか。

 この軍事訓練には隠された意図が、あるような気がしてならない、それはトルコを狙っての、ものではないだろうかと思える。だからと言って、エジプトとロシアが即、トルコと一戦を交えるという意味ではない。

 トルコのそばでこの二つの軍事大国が、訓練するとなれば、トルコとしてはあまりいい気持ちはしないだろう。しかも、トルコは現在エジプトともロシアとも、決していい関係には無いのだ。

ロシアとはアゼルバイジャンとアルメニアとの戦争で、ロシアのやり方に、文句を付けているのはトルコであり、トルコはロシアに対して大国意識を、むき出しにしている。ロシアの和平努力に割って入り、戦争を長引かせたい、と思っているのはトルコだ。

 エジプトとの関係でもトルコは、地中海海底資源を巡り、衝突一歩手前だ。この緊張にはイスラエルも絡んでおり、しかも、ギリシャを始めとするヨーロッパ諸国とも、緊張している。

 トルコはいまアメリカとの関係もよくないのだ。つまり、完全な欧米露その他の国々に、トルコは包囲された状態になっているのだ。それにも拘らず、今回のロシアとエジプトとの、軍事訓練にもエルドアン大統領は、難癖つけるのであろうか。

エルドアン大統領も強硬だが、プーチン大統領も強気だ。プーチン大統領は静かに凄いことを、実行する性格だ。プーチン大統領は沈黙の潜水艦のような、

性格ではないのかと思える時がある。

 エルドアン大統領は何処まで強気の、対外政策を続けるのであろうか。そろそろ矛を収めた方がいいのではないか、と思えるのだが。