『ISがアメリカと提携』

2020年11月21日

 IS(ISIL)がアメリカの情報部と連携して、行動しているというニュースが、伝わってきた。アブ・イスマイル・アルハーシミ・クライシが、現在のIS(ISIL)のリーダーだ。彼はアメリの情報部と協力している、というニュースが伝わってきている。

 現在、イラクにはIS)ISIL)の戦闘員がいるが、そのリーダーのアブ・イスマイル・アルハーシミ・クライシは、かつてイラクのバグダッド南部にある、アメリカ軍の刑務所ブッカで、投獄されていた人物だ。

 そのブッカ刑務所アブ・イスマイル・アルハーシミ、クライシはバグダーデイに会ったようだ。このIS(ISIL)はイラク国内で、外国軍をターゲットとして戦っていた。彼はこのブッカ刑務所時代に、アメリカ軍に取り入れられたのであろうか。

 何故この情報がいまの段階で、表面化してきたのであろうか。情報源はイランのプレステレビだ。もちろん、そこにはイラン政府の意向が働いている、ということであろう。

 ただ、いままでのケースを見てみると、アメリカがシリアやイラクで活動を活発化する時は、決まってIS(ISIL)が動くということがあり、それを理由にアメリカ軍は、IS(ISIL)を退治するという口実で、戦闘を拡大していた。

 現状はどうかというと、イラク国内ではアメリカ軍に出て行け、というイラク国民の強い要求があり、デモが拡大しているのだ。そのため、アメリカ政府はアメリカ軍をイラクから、削減することを決めている。

 それで、イラク政府はイラク国民と、アメリカ政府との板ばさみに会い、しかも、IS(ISIL)の動きが活発化しているので、危険になってきている、ということだ。そのため、これを口実にアメリカ政府は、イラクからのアメリカ軍の撤退にブレーキをかけ、居座ろうということであろう。

 述べるまでも無く、アメリカ軍がイラクに留まるのは、イラクの石油を奪うためだ。これでアメリカは胸を張って、イラク政府を支援する、と世界にいうことが出来、イラク政府は国民に対して、アメリカ軍の駐留を正当化出来、イランはアメリカとIS(ISIL)の共闘を、世界に宣伝出来るということだ。

 つまりアメリカにとってもイラクにとっても、イランにとっても嬉しい限りなのだ。国際政治とはそういうものであり、マスコミはその手先だということであろうか。