『サウジアラビア父子で強攻策』

2020年11月13日

 サウジアラビアの王家、なかでもサウジアラビア国王と皇太子は、いま強いストレスを感じているのではないだろうか。どうも二人の発言を見ていると、そうした感じを受けるのだが。

 まずサウジアラビアのサルマン国王が、イランに対する制裁を強化すべきだ、と力説している。つい先日、イランの濃縮核の備蓄量が、制限量の12倍にも達したというのがあり、その量は核兵器を製造するに、充分な量だということだった。

 サウジアラビアはイランが核兵器を製造し、サウジアラビアに核兵器で攻撃を加えるとでも、思っているのであろうか。いまどき、核兵器で攻撃するようなことを考えるのは、サウジアラビアのような国ではないのか。他の常識ある国は、そんなことは考えない。

そんなことをすれば、世界中の国々を敵にまわすことになり、国家として破綻することになるのは明らかだ。そのために、核保有各国は、何処も核兵器を使おうとは考えておらず、脅しの材料とだけ考えているのだ。

一部ではアメリカが小型核爆弾を造り、核攻撃ではないようにそれを、使う考えがあるといわれているが、それも簡単ではあるまい。核兵器を使えば放射能が出ることは、誰も知っていよう。つまり、そんなことをしても、核兵器を使えばたちまちばれてしまうのだ。

そしてサルマン国王の息子ムハンマド・ビン・サルマン皇太子も、強硬意見を吐いている。彼に言わせると、国内のテロに対しては、強硬路線で対応する、と言い出しているのだ。これまでも、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子はカシオギ暗殺など、各種の強硬手段を講じてきている。

王族のメンバー多数を、リッツ・カールト・ンホテルに閉じ込め、罰金を払うか刑務所に入るかを選ばせている。昨日までにこやかに、言葉を交わしていた親戚に対して、こうなのだから、日本人的な常識では、考え難い行為だ。

問題はこのような父子の言動は、彼らは相当ナーバスになっているためであろう、と考えられることだ。サウジアラビア国内には不満が蓄積し、何時暴発しても不思議ではない、状態なのではないか。

そんなことになれば、日本の経済にもショックとなろうが、サウジアラビアの王家と国サルマン国王父子にとっては、断頭台の露と消えかねない、危険が迫っているのであろう。そうであれば、必要以上にナーバスになるのは、分からないでもない。