『トルコ肉値上がりで消費後退』

2020年11月 3日

 トルコ人の肉好きは有名な話だが、ここに来てその肉の消費量が、激減しているようだ。なんと肉の消費量は4年前に比べ、30パーセント減少し、パスタも25パーセント減少している、という報告が出ている、

 2016年には4人家族の肉消費量は、37,2キロであったが、今年は28キロに減少しているということだ。2019年には一人の年間肉消費量が、86キロであったものが、今年は7キロに減っているということだ。

 パスタの生産量は25パーセントの増加、となっているが、あまり喜べない現象であろう。肉の価格はイスタンブーでは22,6パーセント、値上がりしているということだ。その主因は、生産コストが上がっているためだ。そのため工場生産が減少し、一部生産社は50トンから、35トンに生産量を減らしている。

 トルコの通貨リラは今年、30パーセントも下がっており、ハイ・インフレ状態を生み出しているのだ。従って、輸入価格は値上がりするということだ。インフレ率は年末には121パーセントと予測されており、元は89パーセントであったのだ。

 インフレ率は過去15年のなかで最も高く、25パーセントも上がっているということのようだ。

 これではそろそろ国民の間から、政府に対する不満が、噴出して来るのではないか。トルコ人は肉が大好きであり、羊の肉のケバブなどは、特に大好物なのだから、それが食べられなくなることは、つらいことであろう。

 肉の価格が政府を打倒するとあっては、エルドアン大統領も羊のたたりに、会うということか。笑えない話ではないか。