フランスでは同国のニースで起った、テロ殺人の結果に、トルコが関与しているのではないか、という立場を示した。もし、そうであるとすれば、問題は簡単なテロ事件ではなくなろう。
それはトルコ政府がフランスに対して、マクロン大統領非難、フランス誌非難、フランス製品ボイコットといった、反フランスの立場から引き出されてもののようだ。
トルコに言わせれば、これは十字軍の行動と類似している、ということになるのであろうか。トルコ国内では次第にフランスに対する、過激な反応が広がっていることは事実だ。
フランスのチャーリー・へブド誌は、大分前から反イスラム的な、報道を続けており、イスラム世界では、反発が広がっている。例えば、バングラデッシュがその典型的な例であり、ムスリム同胞団も然りだ。ムスリム同胞団とトルコ政府は、非常に関係が強いし、エルドアン大統領もその立場に立っている。
トルコはフランスと緊張関係に入るように、工作しているのであろうか。
トルコのエルドアン大統領は、トルコ国内の国民の不満をごまかすために、やたらと国外との関係を、緊張させているのではないか、と考えられる。シリア、リビアへの関与、そしていまではナゴルノカラバフへの、軍事的関与も然りだ。
エルドアン大統領にしてみれば、やはり、先進国のフランスに対する挑戦の方が、インパクトが強いと考えているのであろうか。しかし、ヨーロッパ諸国やアメリカ、そしてロシアは次第にトルコとの、友好的な関係から、遠ざかっている。
その後に来る、トルコとヨーロッパの対立が、果たしてトルコに何かいい結果を、導き出すのであろうか。とてもそうは思えないのだが。