実質のトルコのインフレ率は政府の発表をはるかに上回っているようだ。トルコ政府は9月のインフレ率を、0,97パーセントと発表したが、民間のインフレ調査組織(ENAG)は、3,61パーセントと発表している。
これは元財相のアリ・ババジャンの党の、発表に近い数値だ。アリ・ババジャンの党は政府が数値を操作している、と非難している。こうしたことは、インフレ率調査の段階で、最も値上がり率の高い、食料品を除外した結果だ、ということだ。
トルコ政府は食料品の数値を、完全にインフレ率調査から、外そうとさえしているようだ。そうしないと、インフレ率に平行して引き上げる、国家公務員の給与を上げざるを、得なくなるからであろう。
ベラト財相は経済専門家の、ベイセル・ウルソイ教授の、質問に答えていない。報告すべき正しい数値が、無いからであろう。ちなみに、ベラト蔵相はエルドアン大統領の義理の息子だ。
失業率についても、同じようなごまかしが見える。政府の発表では9月の数値では、13,8パーセントが失業、ということだが、1720万人が失業している。しかも、これは就職の機会が全く無く、求職を諦めっている人達を、除外した数値なのだ。この人たちの数は320万人にも達しているというのだ。
ベラト財相は通貨レートについても、嘘の報告をしている。トルコ・リラの値下がりは4,9パーセントだと彼は語ったが、実際にはもっとドルに対して値下がりし、現在では1トルコ・リラは1ドルに対して7,8トルコ・リラまで下がっている。
数日前に報告した、サウジアラビアのトルコとの、経済関係ボイコットが効奏してくれば、これらの数値は、もっと悪化することが、確実であろう。トルコは沈没の一歩手前、ということだ。