アラブ首長国連邦の外務担当大臣が、カタールに駐留するトルコ軍は、地域の安全を脅かすと語った。アヌワル・ガルガシ外務担当大臣は、トルコ軍のカタール駐留は、カタールの独立を犯すものであり、地域の安全の敵だと語ったのだ。
サウジアラビアのアブドルラハマン・ビン・ムーサ王子はビジネスマンだが、彼はトルコの物資の輸入に反対し、ボイコットすべきだと語った。サウジアラビア人のトルコヘの観光旅行、投資、貿易を阻止することは、サウジアラビア人の責任だとした。
これに対して、トルコのジャーナリストのカテブ・オグルは、トルコの製品の質の高さと、低価格は、他をもって代えられない、と語り強気だ。そしてトルコの輸出は1760億ドルにも達しており、このうちサウジアラビア向けは、80億ドルに過ぎない。
従ってサウジアラビアがトルコ製品を、たとえ輸入禁止にしても、大きな影響はない、と主張している。
しかし、今回のサウジアラビアの、トルコ製品ボイコット呼びかけは、サウジアラビアに留まらず、アラブ首長国連邦やバハレーンなどにも、拡大していく危険性があろう。そうした可能性について、トルコ政府は綿密に分析し、対応策を考えるべきであろう。
アメリカが中国との関係緊張のなかでも、中国製品の輸入を阻止出来ていないのは、ハイテク製品の輸入と、安価な日常雑貨の輸入が、国民の生活に直結しているためであろう。
サウジアラビアは民主的な国、とは言え無い国であることから、危険を伴う問題なのだ。その辺をトルコ政府は充分に、検討し対応すべきであろう。