エルドアン大統領は話題造りの、名人かもしれない。今度は『エルサレムは我々の街だ』と言い出している。これは議会での長い演説の一部だが、彼は『エルサレムは我々の街だ』と言ってのけたのだ。
彼は『エルサレムは400年に渡って、オスマン帝国の支配下にあった』と言い、『第一次世界大戦で敗北した後、涙を流してエルサレムから離れた』と語っている。これは歴史的事実であり誰も否定出来まい。
『ロックドーム、エルサレムのオールドシテイは、スレイマン大帝によって修復再建されたものだ。嘆きの壁も古い市街も、市場も、多くの建物も、スレイマン大帝が復旧したものだ。彼はそうすることによって、エルサレムの栄光を取り戻したのだ。スレイマン大帝はユダヤ教徒を守った人でもあった、彼の母はユダヤ人だったからだ。』とも語っているのだ。
イスラエルのトルコ政治の専門家である、エイタン・コーヘン氏は『エルドアン大統領の演説は国内向けのものだ。』と語っている。これはアルメニア、ギリシャ、イスラエルに向けたものだというのだ。『彼はこの演説で選挙を有利に運ぼうとしているだけだ。』と言うのだ。
そうであろうか、昨今のエルドアン大統領の大風呂敷は、半分は本当であり、半分は嘘という気がしないでもないのだが。いずれにしろこれは単なる、トルコ国民に対する話であり、選挙のためのものであって欲しい。
ただこの手の話は、パレスチナ人の蜂起をあおる効果も、あろうから楽観は出来無いのではないか。