『野党幹部がマクロンのエルドア非難叩く』

2020年9月12日

 トルコ最大野党のCHP幹部が、フランスのマクロン大統領による、エルドアン大統領非難に反発している。このマクロン大統領への非難は、CHPのエンギン・オズチョク議会副代表によってなされたものだ。

 彼に言わせると、『いずれの国の大統領もトルコの大統領について、語る資格はない。彼らには国内問題に介入する権利はない。』ということだ。マクロン大統領は自分の立場を考えてものを言うべきだ。ということだそうだ。

 『我々はエルドアン大統領に対して、タフでなければならないが、国民のエルドアン大統領批判とは別ものだ。』ということになる。同様のマクロン大統領に対する反発はCHPの副代表であるブレント・クショールからも出ている。

 彼に言わせると『東地中海問題は我々の国家の問題であり、これはエルドアン問題とは切り離されるべきだ。しかし、この問題が外交問題になったときは、エルドアン非難とは別次元の問題になる。この問題では我々は政府を、支持するのだ。』と語った。

 東地中海問題はギリシャとの問題なのだが、このことはフランスが口を挟んでくる問題ではない。ということだ。

 意外と言えば意外な、野党CHPの反応だ。まさかCHPがエルドアンに対する非難で、激怒するとは予想されなかったのだが、彼らの主張を見ていると、それも理屈だと思う。東地中海問題とは、モロに石油ガスの支配の問題であり、トルコの経済に大きな影響を及ぼすからだ。

 こうした、トルコの野党の姿勢はある意味で、愛国的であり、正統なものといえるのではないか。日本は与党内にすら、国家の利益に反する発言をする、愚か者がいるし、野党はなおさらだ。少しはトルコの野党の姿勢から、学んで欲しいものだ。