『PKK口実にトルコ軍がクルド村500潰す』

2020年9月 7日

 

 信じられないような話なのだが、1992年以来これまでに、トルコ軍は北イラクにあるクルド村を、500箇所も閉鎖させたようだ。その理由はPKKクルド労働党テロリスト掃討作戦、ということなのだが、そんなに広範囲にPKKが影響していたとは、信じ難いのだが。 

 この地域からはトルコやイランに対する、テロ作戦が繰り返し行われていた、ということだ。つまり、このクルド村に対する攻撃は、トルコとイランの共同作戦だった可能性が、高いということなのか。

 攻撃は主に空爆で、多くのクルド人住民が、犠牲になってきたという話だ。

 トルコ軍の発表によれば、これまでに669回の砲撃、70発のロケット攻撃が、主にドホークのザホ地域に行なわれ、それはトルコ軍がイラク領内に、40キロ侵攻するというものだったようだ。

 トルコ政府がクルドに対して、なかでもPKKに対して、神経質になっているのは分かるが、これでは国際的な支持は得られまい。確かに、PKKはトルコからクルドを分離させ、独立国家を創立する、という目標を掲げているのだから、トルコ政府ガ神経質になるのも、無理も無いのだが。

 日本のように領土にあまりこだわらない国は、世界では例外であろう。その結果、日本は平和な状態を、長い間維持することが出来たのだから、ヨシとすべきか、あるいはもっと国際レベルに立ち、領土の主権を叫ぶべきなのか。

 領土問題に対する国民世論はと言えば、いまの平和が一番だ、というものが多いのではなかろうか。これが国家なのかと少し疑いたくなるが。