『トルコの暴挙大丈夫なのか』

2020年8月27日

 トルコは黒海海域で、巨大なガス田を発見した、と大々的に発表した。相当な量だったと思うが、馬鹿らしくて信用出来無い、このニュースは半分無視していた。ところがそのトルコでは本気らしく、予想世界最大のガス田に向け、各国との関係を再考し始めている。

 トルコが現在、主にガスを輸入している国は、イランやロシアだが、両国からのガス輸入は段階を追って、減らしていく方針に、切り替えたようだ。他方、友好関係にあるアゼルバイジャンからのガス輸入は、増やしていくつもりでいる。

 それはトルコにとっては、大いに喜ぶべきニュースであり、エルドアン支持者も反エルドアンの国民も、大歓迎であろう。ただ、それはあくまでもトルコ政府の発表のように、上手く進めば、という条件付だ。

 加えて、トルコ政府は関係諸国との、合意が成立する前に、東地中海海域でのガス、・石油開発を進めるつもりでいる。東地中海海域でのガス探査は、続けられているのだ。そのために既にギリシャとの間では、軍事緊張を生み出すに至っている。

 黒海のガス埋蔵量が、トルコ政府の発表のレベルで無い場合は、今後、ロシアやイランとの関係を、どう調整していくのであろうか。イランではアメリカとの対立のなかで、各種施設が爆発事故を、起こしてもいるのだ。トルコの場合も似た様な事が、起らないという保証は無いのだ。

 トルコはその事に加え、ハマースのメンバーにトルコ・パスポートを支給し、イスラエルとの間で緊張関係に入ってもいる。このパスポートの支給を受けたパレスチナ人ハマース・メンバーは、欧米にもイスラエルにも、自由に入ることが出来るようになるのだ。

 もちろん、日本もその例外ではない。しかも、パスポートの支給を受けたメンバーのなかには、過激なテロリストも含まれているということだ。日本は対応策を考えているのであろうか。

 トルコは既に何度も報告したように、リビア、シリア、イラクに派兵し、ギリシャやアルメニアとの間では、軍事緊張状態に入っている。これに加え、これまで良好な関係にあったロシアやイランとの関係を、ぶち壊しにするつもりなのであろうか。

 既にヨーロッパ諸国やアメリカは、トルコの暴走を許さない方針のようだ。加えて、イスラエルもトルコをだいぶ、危険視し始めている。このような状態では、今後トルコが国際的信用を失い、一気に経済が破綻する可能性もあろう、既にトルコは経済破綻の一歩手前という烙印を、押されているのだ。