トルコの動きが正常とは言え無いようだ。一体、エルドアン大統領は世界全体を、敵に回すつもりなのだろうか、とさえ考えてしまう。中東の軍事大国イスラエルに対しても、トルコはイスラエルを不快にさせる、動きに出ているのだ。
エルドアン大統領はガザの、ハマース大デレゲーションを迎え、大歓迎して見せたのだ。しかも、その大デレゲーションのなかには、イスラエルがテロリストと判断している、メンバーも含まれていたというのだ。加えて、トルコはこのハマースの大デレゲーションに対して、一部武器の供給も、約束したのではないかと思われる。
そうであるとすれば、トルコはイスラエルにとって、明らかな敵国ということになる。東地中海海域でのガス掘削でも、トルコとイスラエルとの間には、問題が発生しているのだ。トルコは中東の軍事大国であるイスラエルとも、一戦を交えるつもりで、いるのであろうか。
加えて、トルコはエウドアン大統領が語るように、軍需産業を拡大発展させたい、と考えている。これらの武器が外国に売られた場合、世界は不安定の度合いを、増すことになろう。既にそれはレバノンのムスリム同胞団への武器供与で、明らかになっているのだ。
確かに、兵器産業と輸出の拡大は、手っ取り早い金儲けの手段であろうが、その結果世界から危険な国として、敵視されることも確かなのだ。また、武器の種類によっては、アメリカやヨーロッパ、ロシアを敵に回すことにもなろう。
ロシアとの間では、ガスの輸入をロシアから、アゼルバイジャンに切り替える、方針のようだが、それはロシアとトルコとの関係を、冷却化していくのではないのか。そうなれば、ロシア製武器の技術移転は、難しくなろう。
リビアへの関与でも、どうやらトルコの作戦は、失敗に終わりそうだ。そのため、トルコが支援しているセラジ政府GNAは、停戦を言い出している。リビアから石油が輸出されないのでは、トルコもセラジ政府GNAから、金を回収出来無いし、セラジ政府GNAも兵士を、養ってはいけまい。
だが、エジプト政府はこのセラジ政府側の、GNAの出した停戦案を拒否し、エジプトが支援を受けている、ハフタル将軍側LNAも、同様に停戦案を拒否している。このままで行けば、最終的にはセラジ政府GNAが、敗北するのではないか。
運というか判断ミスというか、一端間違えると、それが何時までも、続くのではないか。トルコはいまその負のスパイラルに、突入いているということであろう。