アメリカはイラクを始めとする、アラブの石油を盗むことしか考えていない、イラクの国内が安定化することに関心はない、とイラクのハシャド・シャアビ組織が語った。アメリカのトランプ大統領は、アラブやイラクの石油をどうコントロールするかしか、考えていないというのだ。
イラク政府は昨年ドイツのジーメンスと、電力設備の改善について合意した。他方、イラク・ヘズブラ組織はアメリカ軍の早急な撤退を望むと語り、それを政府は第一に考えるべきだとした。
イランはイラクに対し、必要な発電用のガスの45パーセントを供給し、加えて、直接の電力供給を行っており、その量は1200メガワットだ。しかし、アメリカはイラクのイランから受け取るガスや電力を、カットさせたいと考えており、アメリカはイランに代わって、イラクはサウジアラビアから、ガスを買うべきだとしている。
イラクの若者の不満に火をつけ、イラク社会の不安定化も、アメリカは狙っている。若者の不満は主に、公務員の汚職、失業、公共サービスの欠如といった点だ。2019年10月にも、同じような不満がデモを拡大し、遂にはアブドルマハデイ首相を、辞任に追いやっている。
カズミ新首相は国民との、直接対話を行いたいとし、これまで殺された人達のリストを、提出するよう求めている。また米軍の駐留にも、カズミ首相は反対しており、アメリカ軍の存在はイラクの治安ではなく、アメリカやイスラエルの利益を、守るものだと非難している。
アメリカ軍のイラク駐留は、イスラエルの安全と利益を守るものであり、イラク国民の尊厳を傷つけるものであり、イラクの独立性を侵すものだ、とも語っている。その典型は1月3日に起こった、イランのスレイマーニ革命防衛隊トップの、バグダッド空港での暗殺であろう。
スレイマーニと同時に、イラクのPMUの副代表であった、アブ・マハデイ・ムハンデスも殺されている。これは内部情報がアメリカ軍側に送られ、バグダッド空港でアメリカ軍がドローンを使って殺したというものだった。