『サジアラビア、トルコ貿易禁止・ロシアは武器LNAに送致』

2020年7月25日

 

 サウジアrビア政府がトルコ製品の、同国搬入に待ったをかけた。なかでも野菜や果物の搬入を阻止したようだ。これらの生鮮物資は、サウジアラビアの国境で止められており、時間が経過すれば売り物にならなくなり、廃棄せざるを得なくなろう。

 トルコが果物や野菜を、サウジアラビアに輸出する量は、毎年40パーセントずつ増えており、相当な量になっていよう。今回のサウジアラビア政府の決定が、今後も続くのか、トルコ政府は神経を尖らせている。そのためトルコの貿易相は、サウジアラビア側の担当者に電話を掛け、交渉を始めている。

 こうした生鮮食品だけではなく、観光でも規制がかかり始まっているようだし、繊維製品や化学製品もしかりだ。観光面でも然りであり、規制を始めている。サウジアラビアからの観光客は、滞在するだけではなく、相当量の物資を購入していくため、トルコには上得意客であった。サウジアラビア政府は昨年から、化学薬品も含めトルコからの輸入に、規制をかけている。

 こうしたサウジアラビアのトルコに対する対応は、カシオギ事件に対する、トルコの対応に起因しているのであろう。トルコでは被告不在の欠席裁判が、カシオギ事件をめぐり始まっている。このことは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、事件に直結しているだけに、サウジアラビアにとっては極めて、不愉快なことであろう。

 これは、今後トルコのサウジアラビアとの貿易を、縮めることになり、トルコの経済にしかるべき影響が及ぼう。農産品はトルコの主要輸出品目なのだ。しかもこの分野は関係する農民も多く、影響は拡大していこう。

 

 アメリカ政府はロシアが、リビアのハフタル将軍側LNAに対して、大量の武器を送り込んでいることを指摘した。特に今後激戦が予想されている、シルテ向けが多いようだ。ロシアの軍事輸送機IL-6sなどが、大量の武器を搬入しているのだ。

 この結果、ハフタル将軍側は優位に立つであろうし、ロシアが送り込んでいる、ワグナー傭兵部隊は元気付こう。そうなれば、トルコ軍はこれに対する対応が、困難になるということだ。