『アラブ連盟トルコのリビア介入非難』

2020年7月17日

 

 アラブ連盟がトルコのリビアへの軍事介入を、非難する声明を出した。アラブ連盟事務総長のアブルゲイトは、トルコのリビアへの軍事介入を、名指しで非難した。彼はトルコによるリビア、シリア、イラクへの軍事行動は、アラブの全ての国々に対する、挑戦だと語った。

 リビアの問題は、リビア人自らの努力によるべきであり、外国が手を出すべきではないとし、リビアの近隣諸国がリビア危機の解決に、支援すべきであるとしている。国際的な武器禁輸が出ており、トルコの行動はそれに、反するものだとも語った。

 エジプトのシーシ大統領は今週の始めに、リビア議会議長のアグィラ・サーレハとの会談の中で、リビアの停戦を早急に実現し、議会を復活させ、長期の和平を実現する意向を伝えた。シルテとジュフラ空軍基地は重要であり、そこの安定は大事だが、現状は極めて危険だとも語っている。

 リビアの部族長団体もエジプトのカイロを、水曜日に訪問したが、シーシ大統領は部族長代表団に対して、リビアの現状は非常に危険だが、エジプトはこの問題を解決する能力を持っている、エジプトは地域最強の軍事大国だ、と語っている。

 エジプト軍がリビアに入った際には、リビアの人達がリビア国旗を掲げて、最前線で戦って欲しい、と語っている。ジュフラ空軍基地は最も重要な、リビア最大の空軍基地であり、エジプトとしては絶対にこの基地を、守るという立場であろう。

 エジプト政府が考えるリビアの未来は、リビア国民の自由の確保であり、明るい未来を構築し、青年たちの未来への道を開くことだ、とシーシ大統領は語っている。こうなってくると、トルコのリビア介入は極めて厳しいものに、なってこよう。現状では、リビアの西側政府セラジ政権(GNA)を支えるのは、トルコだけになっているからだ。

 エルドアン大統領は電話会談で、ロシアのプーチン大統領から同意を得たとか、アメリカのトランプ大統領とも、話が付いていると言っているが、それ事実ではない。ロシアはトルコとは反対側のハフタル将軍側の支援に、ワグナー部隊を送り込んでいるし、フランスもエジプトも、アラブ首長国連邦もサウジアラビアも、アメリカもハフタル将軍側(LNA)の側に付いているのだ。