イスラエル政府はトルコの最近の動きに、強い警戒心を抱いているようだ。それはエルドアン大統領の発言に、よるところ大なのであろう。エルドアン大統領は『次の解放はあるコドス(エルサレム)だと語っている。
これは、イスタンブールのアヤソフィア教会を、モスクとして使うという決定の後に、出てきたものだ。しかも、彼はアクサの解放は数ヶ月以内に、行われるとまで言い切っているのだ。
そのために、トルコ政府は世界のイスラム教国を統一し、イスラム・ウンマ(イスラム共同体)を創設するとも言っている。これは明らかに、イスラエルに敵対的な動きということになろうが、それはムスリム同胞団の考えと同じだ。
エルドアン大統領はイスラム・ウンマで、イスラエルに敵対するということだ。トルコはその途上で、ギリシャとイスラエルのガス・パイプライン構想を、阻止するつもりでいる。こうした動きに出るのは、トルコが現在最大のジャーナリスト投獄国であることへの、非難を避けるためでもあろう。
トルコには元々、反セムの考えが国民の間にあり、そこから宗教的強硬主義が生まれているのだ。同時に極右宗教思想も拡大している。マービ・マルマラ船問題は、イスラエルによって起こされたが、ここに来てこの問題が、再燃しているのだ。
トルコ政府とパレスチナのハマースとの関係は強く、アルコドス(エルサレムとい)題は政治の中心になっている。トランプ大統領がテルアビブから、大使館をエルサレムに移転したことが、反対の立場を強化しているのだ。
この問題をめぐっては、トルコのエルドアン大統領は、世界のイスラム国リーダーを集め、アメリカの大使館移転反対の、会議を開催してもいる。エルドアン大統領にすれば、イスラエルの存在は思想的にも、受け入れられないということだ。
トルコはいま軍国主義に傾き、力であらゆる問題を解決しよう、と考えているようだ。そうした反イスラエレルの、エルドアン大統領の考えは、エジプトの故ガマールアブドルナセル大統領の考えと、同じではないか。軍事力によるあらゆる問題の解決、という考えは極めて危険なものであろう。(これは主にエルサレムポストの主張を、元に書いたものだ)