トルコでは投票者の支持政党に、変化が起こり始めている。これまで主婦層の、与党AKPに対する支持は、確固たるものであったが、ここに来てそれに変化が、起こり始めているようだ。
最近、ショズチュ社が調査したところ、17歳から75歳の主婦の間で、これまで58パーセントの支持を得ていた与党AKPが、ここに来て、48パーセントに下がった、ということだ。
これまでは、仕事に就いていない主婦たちは、与党AKPを支持する者が多かったのだが、それが50歳から64歳の主婦で見ると、支持が53,8パーセントだったものが、45,5パーセントに下がったということだ。
トルコでは有権者の数が800万人で、そのうちの65歳以上の有権者数は、全体の15パーセントを占めている。ここに食い込んできたのが、野党第一党のCHPだ。CHPはイスタンブールやアンカラでの、市長選挙で勝利しているが、それは経済政策や社会福祉などで、人気を呼んだからだ、ということのようだ。
この数値が正確であるとすれば、場合によっては、エルドアン大統領は対外戦争やコロナを理由に、選挙を遅らせるかもしれない。そうでなければ、次に選挙で勝利し、大統領の座に留まることは、難しくなろう。
コロナやシリア・リビアでの戦争といった緊急事態は、権力者の延命に繋がるということだ。