『トルコ与党AKP支持減らす』

2020年7月 3日

 

 トルコの与党AKPは支持を大分減らしているようだ。以前の選挙時は40パーセントを越えていたのだが、最近、先週の水曜日にDEVA社の行った、世論調査によれば、与党AKPに対する支持率は、36,7パーセントに落ちている。

 その主な理由は、経済の低迷にあるようで、このところのトルコ経済の低迷が、政治にも響いているということであろう。加えて、与党AKPと一衣帯水の関係にある、MHPも支持を落としており、いまではMHPへの支持の割合が、9.5パーセントに留まっている。

 トルコの抱える問題野第一は経済の低迷であり、加えて基本的な国民の自由が、束縛されていることだ。こうしたことを受けて、野党第一党のCHPは、18,63はパーセントに支持率を、伸ばしている。またクルドの政党DHPも、10,43パーセントに達しているようだ。

 また、MHPから離脱して誕生したIYI党も、9,2パーセントの支持を得ており、与党AKPから離脱して誕生した、未来党(GP)も0,78パーセントの支持を得ている。この党は元首相のダウトールが結成したものだ。もう一人の与党AKP離脱者である、元財相のアリ・ババジャンの党が、どう支持を固めていくかも、今後の焦点であろう。

 今後、支持政党を未だに決めていない、10パーセントの票がどの党に流れるのか、注目されるところだ。

 こうした支持の変化を受け、トルコ国内ではエルドアン大統領が、何らかの理由を付けて、選挙を延期するのではないか、という予測が多く出ている。だが、それは実質的な、与党AKPの敗北を意味し、エルドアン大統領には我慢出来ないことではないか。

 そうなると選挙結果をどう弄繰り回して、与党AKPの勝利を捏造するかが、エルドアン政権の取る対応策に、なるのではないのか。