アラブ湾岸諸国のなかでも、最も豊かな経済状態にある、サウジアラビアとクウエイト、そしてアラブ首長国連邦がここに来て、コロナの拡大に苦しんでいる。ほとんどお手上げ状態に、あるのではなかろうか。
アラブ首長国連邦は日曜日、コロナ感染者の数が781人に達した、と報告している。そして新規の死者は13人、合計では死者の数が198人、ということのようだ。アラブ首長国連邦のなかのドバイは、先月24時間の封鎖を緩和し、その後3週間で今回の事態に、至ったということだ。
クウエイトでは日曜日、1065人が感染と報告され、合計で8688人ということだ。そしてクウエイトでは、58人が死亡してもいる。当然のことながら、クウエイト政府は封鎖を、金曜日から再開しており、クウエイト政府のスポ―クスマンである、ターリク・マズランは封鎖の強化を、5月30日まで延長すると発表した。
サウジアラビアでは1912人が感染しており、合計で39048人に達した、と報告されている。そしてサウジアラビアではコロナのために、いままでに246人が死亡している、ということだ。
クウエイトもアラブ首長国連邦も、サウジアラビアも当面の対策は、国民に対する外出禁止などで、接触を減らすことであろうが、何処までそれが厳しく守られるかは、これらの国々の国民性を、考慮すると分からない。これらの国では、医療設備も薬品も全て、外国から購入しなければならない。
酸素吸入器や消毒薬ですらも然りだ。そして医師のほとんどは、パキスタンやインドからの出稼ぎ者であり、政府の高官は欧米の医師に、診てもらうことも出来ようが、一般の庶民はそうも行くまい。
秘密主義のクウエイトやアラブ首長国連邦、そしてサウジアラビアからこのコロナに関する、最新の情報が公表されたということは、実態はもっと深刻だということであろう。今後は相当数数の、感染者が発生し、死者も出ることであろう。
日本政府の対応が不味い、と世間では非難も出ているが、必ずしもそうではあるまい。日本の対応は結構世界でも、トップ・レベルなのではないのか。そして、日本人の教育レベルが高く、衛生観念が高いために、この程度の感染で留まっているのであろう。