トルコの選挙は2023年に、予定されているが、既に各党の動きは、大分熱を帯びて来ているようだ。それは、元与党AKAPの重鎮二人が、新党を結成し、エルドアン大統領のAKPに、挑戦する姿勢でいるからだ。
与党を離脱した元蔵相のアリ・ババジャン、そしてもう一人は、元首相のダウトールだ。彼らはエルドアン大統領非難を繰り返し、既に選挙戦が始まったかの勢いだ。この勢いで行けば、アリ・ババジャンかダウトールが、一定以上の成果を挙げるかもしれない、という予想が出始めている。
野党第一党のCHPは、既に彼らアリ・ババジャンやダウトールの新党を、支援する姿勢でいるようだ。これに対して与党AKPは、何とか新党の勢いを止めるべく、あらゆる手段を講じ始めている。
新党は全国にしかるべき数の、支部を持たなければならず、その支部は地方議員を、擁していなければならない、というのはその一つであろう。加えて国会の中にも、議員を有さなければならない、ということもある。その事もあって、与党AKPは6月の選挙実施を、期待してもいる。
また、与党AKPは野党の与党支持政党である、MHPとの共闘を、より一層強化する方針だ。MHPはこれまで、与党AKPと連帯することで、大臣職を分けてもらい、それなりの得を、してもいるのだ。
アリ・ババジャンの政党DEVAの、スポークスマンであるセリーム・テムルジュは、既に法にのっとった活動方針を定めて有り、8月の議会開催を、期待していると語っている。つまり、実際的な政治活動と選挙運動は、既に始まっているということだ。
問題は与党AKPだが、シリアとリビアの戦争を抱え、経済が大幅に落ち込み、それに加え、コロナが蔓延している中で、エルドアン大統領はどう窮地から、抜け出すのであろうか。見ものだ。