トルコは金融危機に突入したようだ。このためベラト経済大臣は、国民にその事を実感させるために、輸入の制限と輸入関税の引き上げを発表している。トルコの国内で生産出来ないものを除き、高関税をかける意向だ。
ベラト経済相は『輸入は簡単ではなくなる』と語り、関税を30パーセントの引き上げることを、明らかにした。こうした厳しい状態が生まれたのは、コロナによるところ大だ。このため輸出が大幅に減少し、観光業も大きなダメージを、受けることになったからだ。
結果的にトルコの中央銀行は、外貨の備蓄が急激に減り、その他の国立銀行は、トルコ・リラの価値を維持するために、外貨を放出している。こうしたことは、外国企業に負うトルコ企業の、債務の返済が不可能になる事態も、発生するということだ。
水曜日に引き上げられた輸入関税は、30パーセント追加に達し、800以上の物品がその対象となる。そのなかには工業生産用機械や、農業機械も含まれている。これらが皆、30パーセントの輸入関税引き上げとなるということは、相当の影響が生じる、ということであろう。
トルコの貿易赤字は、年率で13,4パーセントになり、その額は4月には4億ドルにも上っている。何せ輸出が40パーセントも、減少しているのだから、当然の数値ということであろう。
こうした状態に対応するために、トルコ政府は外国とのスワップ提携を、必死で締結しようと、努力しているのだ。だが、トルコの経済情況を見て、どれだけの国が,どれだけの額のスワップを組んでくれるかは、予想出来無い。