いま、国際的な情報関係者の世界では、シリアのアサド大統領をロシア、イラン、トルコが結託し、追放するという情報が、飛び交っている。その真偽のほどは確認出来ないのだが、この手の情報はために流されている、と考えるほうが妥当な、判断であろう。
このことについて、イラン駐在のロシア大使は、シリアの将来とアサド大統領の去就は、シリア国民が決定することであって、外国が口を挟む問題ではないと語った。その通りであろう、誰が考えてもシリア国民の意思を、ないがしろにして決定することは、出来まい。
トルコもこの陰謀説のなかに、含まれているが、トルコとシリアのアサド体制との関係が、劣悪であることはよく知られている。だが、現段階ではトルコから、この情報に関するコメントは、出ていない。
このアサド外しの情報の出元は、中東モニターのウエッブ・サイトであり、情報は今月始めに流された、ということだ。そのニュースには、シリアの今後について、SDFやアサド体制の幹部が中心になって、運営されていくとも、書かれていたということのようだ。
シリアのアサド体制とロシアの間には、アフガン対応で齟齬が生まれていることに、この情報の出た理由がるのであろうか。
イランについては、シリアとの友好関係は、10年以上続いており、揺るがないものだとイラン政府幹部のザガリアンは語り、この手のニュースはアメリカがでっち上げ、ばら撒いているもの、ということだ。
これはロシアが主導した、アスタナ合意を駄目にすることを、狙ったものであり、アメリカはいままでも、アメリカにとって受け入れ難い国の体制は、非合法な手段によって、潰してきている。確かにそうであろうと思われる。
アメリカは以前から、シリア、イラン、イラク、リビアなどの体制を、打倒すると言ってきているが、その路線は未だに生きている、ということなのであろうか。だが、そうしたアメリカのやり方は、結果的にアメリカを、孤立させるのではないのか。