やはり、トルコの大躍進は大損を同国に、生み出しそうな気配になってきた。リビアにトルコが派兵したシリア人傭兵は、279人が戦死した、と報告されている。その戦死者の遺族に、トルコ政府はどんなことをするのであろうか。慰労金の額によっては、今後、シリアから傭兵は募れなくなる、可能性があろう。
これまでに、トルコはリビアに8510人の傭兵を送り込み、現在トルコ国内で軍事訓練をしているシリア傭兵の数は、3450人だということだ。その傭兵のほとんどは、16歳から18歳の若者であり、つい最近も、260人がリビアの到着している、ということだ。彼らはスルタン・ムラド基地から送られてきている。
シリアの傭兵に対する給料の未払いが、伝えられているが、トルコ国内でも失業者が増えており、彼らの不満の爆発が懸念される。最近では、50万人を越える失業者が出ており、2020年末にはそれが、423万人に達するだろう、と予測されている。
1月の失業率は13.6パーセントで、非農業部門の失業率は、15パーセントから15.4パ-セントに増えているのだ。
トルコのサイトを見ていると、経済再生のための、新しい考えが披瀝されているが、どれも外国からの、借り入れが主であり、自国内での問題解決には、繋がっていない。国家の赤字の数字が飛び交っており、自動車生産と販売は激減している。
エルドアン大統領の義理息子の、ベラト経済大臣の手腕は、あってないに等しい、自分の懐を豊かにすることしか、頭の中に無いような人物だ、といわれている。
述べるまでも無く、トルコの観光業はコロナによって。大ダメージを受けているし、トルコのコロナ禍が改善されたとしても、ヨーロッパの景気は不調であり、いままでのように多数の観光客が、押し寄せて来るということは、期待出来ないのではないか。
エルドアン大統領はコロナの被害の少ない、23県に対して封鎖を緩和させる、と発表したが、これではコロナの拡大が、ぶり返される懸念が大きくなろう。トルコからはほとんど、いいニュースは伝えられて、来ないということだ。