『イラクで増すISの攻撃は米の策謀』

2020年5月 4日

 

 イラクでは中央部から北部にかけて、IS(ISIL)によるハシド・シャアビー・ミリシアに対する、攻撃が続いている。ハシド・シャアビー・ミリシアはIS(ISIL)対抗で、大きな成果を挙げたために、準軍組織としてイラク政府に、認められている組織だ。

 このハシド・シャアビー・ミリシアは、現在の状況について、『アメリカとサウジアラビアがIS(ISIL)の、活動再活発化を狙っている。』とし、攻撃はその証だと語っている。アラビア語放送のマアロウマは、ムハンマド・マハデイ・バイヤーテイの発言を伝えているが、彼は発言のなかで、『アメリカとサウジアラビアがIS(ISIL)の再活発化を狙い、再度イラクを混乱に陥れるつもりだ。』と語った。

 そのアメリカとサウジアラビアの、IS(ISIL)に対する支援は、まるで2014年のIS(ISIL)発生時の、情況と似ているとし、IS(ISIL)は殺害と破壊を実行している、と語っている。彼はサラーハデーンやキルクーク、そしてアンバルへの攻撃が行われようとも語った。

 サマーラでも同様の、IS(ISIL)による攻撃が起こり、土曜日の夜に攻撃は、展開された。イラクは現在コロナ禍と、経済低迷のなかで苦しんでおり、住民の不満も高まっている。その状態を突いた攻撃が、起こっているということだ。

 事実、サラーハデーンのメケシュファ市とバラド市では、ハシド・シャアビー・ミリシアの10人の戦闘員が殺されている。当然、軍も反撃し、IS(ISIL)の戦闘員を殺している。

 アメリカ軍はこのハシド・シャアビー・ミリシアを、軍列から外す工作をしていたのだが、旨く行っていないということだ。