『カダフィ時代リビアは欧米から独立金持ち国家だった』

2020年4月20日

5903 4月21日

 

     

 リビアがカダフィ大佐によって、統治されていた時代は、アリビアはフリカのなかで、最も富める国だった。そこには欧米の介入は、許されなかった。しかし、2011年の革命以来、カダフィ体制が打倒され、リビアは分断され、現在では西側政府と、東側政府に分かれ、血なまぐさい戦闘を続けている。

 現在リビアの内戦に、一番深く関与しているのはトルコだが、トルコは西側政府セラジ側を支援している。このために、トルコ政府はシリアのミリシアを、多数リビアに送り込んでおり、その主体はシリアのイドリブにいた、ハヤート・タフリール・シャームだ。この組織は過激はイスラムであり・ムスリム同胞団に近い組織だ。

 ロシアも同じように・リビアにはミリシアを送り込んでいる。これはハフタル将軍側であり、ハフタル将軍側にはサウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプト、ヨルダンが支援を送っており、それ以外にはフランスや、アメリカも後ろにいる。

 これだけハフタル将軍側に、各国が支援を送っているのは、ハフタル将軍側がリビアのほとんどの、油田地帯を支配しているからだ。そして、ハフタル将軍支援には、イスラエルも関与しており、イスラエルの武器が、ハフタル将軍側に届けられているのだ。ハフタル将軍はイスラエルとの関係を、拡大したがってもいるのだ。

 イタリアはセラジ政府側を支援しているが、いまひとつ力が足りないようで、それをカバーしているのがトルコだ。そのトルコはリビアのムスリム同胞団に、勝利をもたらしたいということであり、このムスリム同胞団はサウジアラビアやアラブ首長国連邦からは危険な過激派イスラムと敵視されている。

 最近になって、セラジ政府が有利になってきている、という情報が日本の一部で、流れているが、そうは思わない。セラジ政府軍が有利に戦っているのは、トリポリの西部の幾つかの街であり、これは万が一の場合の、逃走ルート確保に備えたものではないのか。ハフタル軍側がなかなかトリポリを落とさないのは、セラジ側を追い出すため、時間を与えているのではないか、と思えるのだが。

 リビアは遂に欧米の石油に絡む、欲の戦場に変貌してしまったようだ。おまけに最近ではコロナが大分拡大してもいるようだ。リビアはコロナと内戦という、二つの戦いをしているのだ。一般市民には気の毒な限りだ。