アフリカのコンゴから、エボラ熱とコロナが同時進行、というニュースが入ってきた。これじゃあ医療施設もまともに無い国では、大変な事態になるだろう。唯一の救いは、日本が開発したアビガンであろうが、届くのだろうか。
大変な情況はコンゴに限ったことではない。トルコはいまシリアとリビアに派兵し、戦争をしており、加えてコロナが拡大している。種々の対策を講じた結果、同国ではレイオフが増え、仕事を失った人達が多数出ているし、トルコ人は日本人の2~3倍も食べるのだから、食料購入だけでも、大変なことであろう。
先日、トルコのスーパーで買い物をする、男性たちの写真が公開されたが、買い物は女性がやるような楽しみではなく、奪い合いの戦闘状態に、なっているためであろう。大きな買い物袋を持った、ひげ面の男たちが、押し合いへし合いしている写真だった。
これと似たような光景が、イランでもエジプトでも、シリアでも起こっているのではないか。加えて、失業者の生活費が、何処から出てくるのか不思議だ。政府の補助金の話は、あちこちの政府が出しているが、それで食っていけるのか、不安になる。
各国はそれぞれに医療施設と、改善を自慢しているし、新薬の開発情報を流して、国民に希望を持たせているが、それが本当とは思えない。イランなどは腹いせの、破れかぶれなのか、アメリカからの医療援助なんか要らない、と言っている。
イエメンではコロナのために、実質、停戦状態に入っているし、それは敵対国であるサウジアラビアも同じだ。そんな国が有るかと思うと、リビアのようにコロナ対応病院に、軍事攻撃をかけている国もある。もちろんこの病院は、使い物にならなくなっている、ということだ。
中国ではコロナ対応に苦闘している、医療関係者への感謝の記念切手を出そうとしたところ、それは今後も、コロナの悲劇を思い起こさせるものとして、反対されたようだ。だが、今後への警告として、そんな切手を出すことがあっても、良いのではないか、と思えるのだが。
第二次世界大戦に及ぶような、悲惨な状態が世界全体で広がっている、コロナ対応をめぐっては、世界が一日も早く、手を組むべきであろう。その先鞭をつけるのはアメリカであるはずなのだが、アメリカは相変わらずシリアでの、戦争拡大を考えているようで、アサド基地にミサイルを持ち込んだ、という話が報じられている。それはトルコも然りであり、アメリカばかりではない。そして日本の近くでは、アメリカと中国が、やはり軍事緊張を煽るような、動きに出ている。
どうやら世界はコロナに動転し、冷静に物事を考えるインテリや、政治指導者がいなくなったのかもしれない。それは日本も同じであり、誰がトップなのか分からない始末だ。まあ乱世とはこんなもんだ、と考えればそれまでのことかもしれないのだが。