『コロナは平等に対応する・サウジアラビア』

2020年4月10日

 コロナが誰にでも遷るということは、いままで一部で言われてきたが、サウジアラビアの例はまさにそれであろうか。サウジアラビアの王家の人達が、150人も感染したというのだから、間違いあるまい。

 王族といえば使用人を使い、あらゆることをさせているので、自分が感染するような、危険な立場にはないはずなのだが、多数が感染しているのだ。だがこの150人という数字も、多分大分少なめに、発表しているのではないかと思える。

 加えて、サウジアラビアでは20万人が感染するだろう、という予測も発表されている、それも控えめな数字ではないのか。公衆衛生,清潔励行、医療レベルのいずれをとっても、日本などとは比較にならない、低さであろう。

 日本では子供の頃から手を洗い、他人に迷惑をかけないことを親から教わり、感染の拡大阻止法を、覚えているのだ。それでも感染者が出ているのだから、そうした習慣の無い国では、感染が広がって当然であろう。

 ふと思い出したのだが、サウジアラビアを始めとする。アラブ湾岸諸国では料理が、大皿に盛られ、それに手を突っ込んで、皆で食べるのだ。優しい親や友人は、肉の塊を分けて、皆に配ったりもする。

 炊き込みご飯の上に、丸焼きの羊が乗っかっているのだから、力の無い子供たちには、処理出来無いのだから、当然であろうし、老人もそうであり、遠慮する友人にも、そうして当たり前であろう。

 つまり、日本やヨーロッパのように、料理がそれぞれの皿に盛り付けて、提供されるという習慣は無いのだ。確かに食べてみると、この方が旨いのだが、考えてみれば不潔極まりあるまい。

 20万人という数字が、人口3000万人足らずのサウジアラビアでは1パーセント弱ということであり、日本なら、13000万人の人口では130万人程度に当たるわけだ。これが人口の少ない国で起れば、たまったものではあるまい。

 そのためサウジアラビアは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が頑張っていた、イエメン戦争を手控え始めている。このまま続ければ、もっとコロナで死者が出て、それは戦争どころでは、なくなるからだろう。イエメンでもコロナは流行っているのだ。

 コロナが酷いか戦争が怖いかといえば、コロナに決まっている。コロナは相手を選ばないからだ。強気のトルコのエルドアン大統領も、シリアでの戦争を控え始めている。馬鹿な戦争などは止めろ、というアッラーの、命令かもしれない。