『コロナが世界を連帯させるといういい話』

2020年3月27日

 コロナが大流行することによって、2万人を超える多くの人達が、犠牲になっているが、その裏で信じられないようなことが、起こっていることも事実だ。戦闘をしていた相手同士が、コロナ対応で協力し始めている所もある。

 コロナが大流行するなかでは、それに対する対応が、最優先されるからであろう。イスラエルではコロナが拡大しているなかで、ムスリムとユダヤ教徒が一緒に、礼拝する場面も現れている。

 エジプトでは学校の期末試験が、中止になっている。これは生徒たちにとっては、大歓迎だと思われる。また、外出が制限されるなかでは、家族の結びつきが、強くなっているものと思われる。

 ヨルダンの例だが、最低生活必需品を、軍が配布しているが、これは貧困家庭にとっては、何にも勝るありがたいことであろう。もちろん、それが何処の国でも出来るのかといえば、無理であろう。

 イスラエルでは敵対してきた二大政党が、ここに来て連立に合意している。それはネタニヤフ首相が率いるリクード党と、ガンツ氏が率いるブルー・アンド・ホワイト党だ。イスラエルの二大政党は、コロナの大流行の前で、国内政党が対立していたのでは、対応に遅れが出て、犠牲者が増える、という判断からであろう。

 既にご紹介したが、国連はコロナファンドを立ち上げる方向に、動き出している。世界中の英知を集め、資金を集めなければ、対処出来無いからだ。この後には世界の科学者を集めた、伝染病会議や研究所設立が、構想されることであろう。

 加え、これまで政府が流してきた、嘘情報が通用しなくなりつつある、ということであろう。データを偽って公表すれば、その国は世界から疑惑の目で見られ、信用を失うということだ。

 トルコの遅れたコロナの大流行は、国内の観光産業を、守るためであったろうが。その事は世界から集まる、観光客を危険な目に、遭わせることになるからだ。そして、トルコも本当のデータを、出し始めるようになったし、野党CHPは与党AKPと、連帯して事に当たらなければならない、と呼びかけるようになってきている。

 今回のコロナの蔓延は、世界の人達を平等にしたのかもしれない。富める者も貧しい者も、コロナの前では平等に、罹病することになったからだ。それは富める者貧しい者が、お互いに悲しみを、分かち合うということでもある。

 コロナは戦争を抑止し、平等と博愛を生み出すことに、繋がるのかもしれない。病める隣人を放置すれば、確実にそれは自分に、帰ってくるからだ。こういう時はいい方に考えよう、悪い方に考えても、何も出てこないのだから。