『コロナがイスラムの諸行事中止に追い込む』

2020年3月15日

 コロナの影響でイスラム世界は、大混乱のようだ。まず、コロナがイスラム世界のほとんどで、蔓延しているために、対応策が取られていることだ。イランなどでは罹病者が多く、しかも死者が多数出ていることから、遂には対応の費用不足が問題になり、IMFから資金を借り入れる、申し込みをした、

 加えて、イラン政府はコロナに関する、扇動的な報道を、するなとも言い出している。金曜のモスクでの礼拝も禁止され、各種のイベントも中止になっている。これでは社会そのものが、病気という感じであり、活況は期待出来無い。

 加えて、エジプトなどでは、イスラーワミーラージュの祭りを、取り止めることを決めた。この祭りは預言者ムハンマドが、アッラーに呼ばれ天界を訪問した、という宗教上極めて、重要な催しなのだが。

 加えて金曜礼拝に関わらず、モスクでの礼拝を禁止した国は多い、多数が集まれば、それはコロナが他者にうつることを、警戒しての措置だ。モスクは神聖な場所であり、そこでの礼拝は重要なのだが、そんなことは言っていられない、という判断からであろう。なにやら科学的判断が、宗教的敬虔さに勝ったという感じだ。

 このコロナが大流行したために、庶民は大慌てであり、不安を抱き迷信のようなことに、庶民は走っている。イランではアルコールが、コロナに罹ることを防ぐというので、密造のアルコールを多数が飲み、40人以上もの人が死亡している。

 トルコではレモン・コロンが、コロナ予防に効果がある、という噂が広がり、レモ・コロンが飛ぶように売れ、品薄状態になったといわれている。確かに、レモン・コロンはすがすがしい気分にさせてくれるのだが、その事とコロナへの効果は、関係ないのではないか、と思われるのだが。

 コロナの影響が、経済に与えている影響は少なくない。第一には、人の往来が削減されたために、ビジネスが縮小しているのだ、それは国レベルでは貿易に、悪影響を及ぼし、国内レベルではレストランを始め、商店の売り上げが、大幅に減少したことだ。

 トルコなどはそうでなくとも、悪い経済状態がコロナによって、ますます悪化し、回復の希望は持てなくなっている。コロナのために仕事が出来なくなったり、事務所を閉める会社が続出しているし、学校は登校を禁止してもいる。

 コロナ禍のもうひとつの問題は、何処の国が他の国に、コロナをうつしたかということだ。つまり犯人探しが国際的規模で広がり、各国間の関係を悪化させているのだ。しかし、観光立国の国では出来るだけコロナの発生を、隠していたために対策が遅れ、他の国に広げていることは事実だ。

 こうしたた情況では、正直であることが、一番大事なのであろう。