『コロナで中東の観光は大損害』

2020年3月 9日

 中東諸国の多くは、歴史的資産を持っており、それが一国の経済に与える貢献は、大きなものだ。エジプトにはピラミッドを始め、ファラオの遺跡が多数ある。そしてクレオパトらもその一つだ。

 エジプトの観光名物の一つには、ナイル・クルーズがあるが、その船からコロナが発生し大問題になり、ほぼ不可能になるだろう。クルーズではベリーダンスが楽しめ、エジプト料理も楽しめ、夜はカイロの夜景、水遊びが楽しめたのだ。

 ところがコロナが発生した後、このクルーズの乗組員たちが、乗船を拒否し始めたのだ。これでは政府がどんなに、頑張ってみても、再開は不可能であろう。また、このニュースが流れた結果、外国からの観光客はがた減りし、クルーズに乗る客も、いなくなろう。

 そのことはレストラン、ホテルばかりではない、土産物を造る人たち、バクシーシをねだる子供たちまで、毎日日銭が入っているのだ。それが全て無くなるということは、庶民の生活を追い込む、ということだ。

 ヨルダンの場合も同様であろう。ヨルダンからは、いままでのところ、コロナのニュースは伝わっていないが、やはり影響を受けていよう。ヨルダンのペトラは、世界的に知られる観光地なのだ。

イランもしかりだ。パルテノン神殿はペトラと並び、中東の3P(ピラミッド 、ペトラ、パルテノン)の一つなのだ。しかし、アメリカによる制裁とイランでのコロナの大拡大で、観光客はほとんど入っていまい。

 ヨーロッパではバチカンも、その他のイタリアの遺跡も、全く機能していない、名物のベニスのゴンドラも、空舟となっていよう。パリもしかりだ。観光客は入国を拒否され、立ち入れば拘束されたり、ということもあり、観光で中東やヨーロッパに向かう人は、ほぼ皆無ではないか。

 いるとすれば特攻精神の、アホな日本人ぐらいなものであろう。それは褒められるべきことではない。自分の健康も大事だが、相手国の安全も、考慮すべきであろう。

  トルコからはコロナの話は、伝わってきていないが、例外ではあるまい。問題は政府が、隠蔽しているなかで、多くの庶民が死んでいくことだ。早く対応策を考え出してほしい、と望んで止まない。