『ISがアフガンとトルコで活動』

2020年3月 8日

 IS(ISIL)がシリアとイラクで、居場所がなくなった関係で、他の地域に移動しているが、それはリビアであり、北アフリカだということは、広く知られてきた。同時にアフガニスタンも、IS(ISIL)が多数移動した地域であることも、知られてきていた。

 しかし、アフガニスタンからは時折しか、IS(ISIL)の活動振りについて、知らされてきていなかったが、ここに来てとんでもない規模のテロ攻撃が起こっている。それは36日であり、場所は首都カブールの追悼祭の場であった。

 ハザール族のリーダーであったアブドル・アリ・マザリ氏が1995年に殺害され、その死を悼む25周年追悼会の場だった。そこがロケット弾や機関銃で攻撃され、32人以上の集会者が殺されたのだ。

 これはアメリカとタリバンとの停戦合が、結ばれて間も無いことであり、その事に関連しているのであろう、と思われている。このアメリカとタリバンとの停戦合意を、歓迎しないグループが、幾つも存在していたからだ。

そうした雰囲気のなかで、IS(ISIL)が行動を起こしたことは、アフガニスタンの組織とIS(ISIL)との協力関係が、強化される可能性が、あったからかもしれない。アメリカのなかでさえも、アフガニスタンの停戦合意に、反発する輩がいる。彼らはアフガニスタンでの戦闘を、継続したがっているのだ。

 同様にこれまで、IS(ISIL)のスポンサーといわれてきていた、トルコでもIS(ISIL)の動きが、目立ってきている。IS(ISL)はシリアのイドリブなどから逃れ、トルコに安住の地を求めているためかもしれない。

 なかでも、トルコの警察の目が機能していない、トルコ南東部では目立って活発になってきているようだ。そこならシリアの難民が多いこともあり、隠れやすいのであろう。時折起こるテロ活動は、あるものはIS(ISIL)によるものだ、といわれている。

 トルコ政府は彼らをリビアなどに、既に多数を送り込んだのだが、まだ行けずにいる者や、トルコに居たいと思う者、そしてヨーロッパへの移動を望む者たちには、当面の間トルコに留まることを、望んでいるのであろう。

 こうした状態が長期化すれば、IS(ISIL)のメンバーはフラストレーションを強め、トルコ国内でのテロ活動に走る、ということであろう。エルドアン大統領の秘密の、活動の付けが、だんだん表面化してきているということであろう。

 エルドアン大統領はIS(ISIL)に、入国とシリア・イラクへの移動を許し、武器を与え、資金も与えていたのだ。その資金はほとんどが、アラブ湾岸諸国からのものであった。