混迷が続くリビアでは、遂に自分たちでは解決出来無い、と西側のセラジ首相の政府が判断したようだ。そのためセラジ政府の高官が、アメリカ軍のリビア展開を、認めるという発言をした。
2月18日には、ハフタル将軍側の攻撃により、3人の市民が犠牲になり、それ以外に5人が負傷している。これまでに死亡したリビア人の数は、既に1000人を超えているということだ。
このためにセラジ政府側は、アメリカ軍の駐留を認め、リビアの治安回復をゆだねたい、という考えに至ったようだ。
もう一つリビアに関する情報では、リビアに駐留していた、オカン・アルトナイ大佐が死亡した、という情報だ。彼が死亡したのは、海上か陸か定かでは無いが、多分トルコの船の中であった、と思われる。爆死だったようだ。
通常、兵士でも、ましてや将官が死亡した場合には、政府によって正式な葬儀が、主催されることになっている。しかし、このオカン・アルトナイ大佐の死亡後には、正式な政府による葬儀は、行われていない。
それはオカン・アルトナイ大佐が、ケマル。アタチュルク派であった事が、原因ではないかと噂されている。そもそも、オカン・アルトナイ大佐は兵役から、外れていたようなのだが、リビア派兵の将校クラスが少なかったために、送られたということだから、不幸な結末だったとしか、言いようがあるまい。
このオカン・アルトナイ大佐を含む、トルコ側の犠牲は、ハフタル軍によって行われた、攻撃の結果だ。だが、果たしてトルコにはリビアに、将兵を送り込みセラジ政府を、支援するメリットは、あるのであろうか。オカン・アルトナイ大佐の出身地の住民の間では、不満が募り始めている。
このオカン・アルトナイ大佐以外にも、リビアではトルコの将兵が、犠牲になっている。ハフタル軍側の発表によれば、16人のトルコの将兵が、ハフタル軍側によって、殺されたということだ。
これはリビアのミスラタ港での、戦闘の結果だということだ。しかし、エルドアン大統領は少しも、怯んではいないようだ。彼は『我々はトルコ軍をリビアに派兵し、シリアの戦闘員も送っている。トルコ軍側に犠牲は出ているが、戦闘を継続するつもりだ。いままでに、ハフタル軍の数百人の戦闘員が、既に投降している。』と語っている。
戦争では宣伝のために、偽報道が流されるのは、当たり前だが、今回のリビアをめぐる戦闘については、エルドアン大統領によって、相当の嘘が報じられているのであろう。