これはIS(ISIL)と関係あるテロなのか、どうか判断し難い。そのテロとはロンドンで起こった殺傷事件であり弾背は重傷を負い、女性は軽傷だったようだ。この殺傷事件がISと関係があったのではないか、と思われるのは、犯人が胴体に爆弾を、着けていたことだった。
通常のテロであれば、犯人が爆弾を胴に装着して、行うとは考え難いし、あり得ないのではないか。そこに、このテロ犯行がIS(ISIL)と、結びつくのではないかという、疑いを持ちたくなるのだ。
この犯行が、IS(ISIL)によるテロか否かは、これからの取り調べで分かろう。またIS(ISIL)は通常,早い時期に自分たちがやった、という犯行声明を出すことから、早晩明らかになろう。
IS(ISIL)は以前から、ヨーロッパ諸国でテロを展開していく、と言っていることもあり、ロンドの殺傷事件は、その走りと考えることも、出来ようし、そう疑ってみることも、必要であろう。
ただ、ヨーロッパでIS(ISIL)によるテロが、起きるとすれば、その第一現場は、フランスではないのか、フランスからは多くの若者たちが、ISの戦列に参加しているからだ。
彼らは北アフリカからの、移民の子息たちが、IS(ISIL)に参加している者が少なくないからだ。
もう一つのテロは、エジプトとイスラエルとを繋ぐ、ガス・パイプラインが何者かによって、破壊されたという出来事だ。この犯行では、幾つもの犯罪グループが浮かんでくる。
イスラエルのガスを輸入するな、とヨルダン政府に抗議している、ヨルダン住民(パレスチナ人と思われる)、ガザ地域に住むパレスチナ人、彼らはイスラエルを富ませる、ガスの輸出をエジプトが購入することに、不満を抱いていよう。
そしてシナイ半島の北部に、拠点を構えているIS(ISIL)と、そのシンパたちだ。彼らが犯行に及ぶ可能性は、おおいにあり得よう。IS(ISIL)はとにかく、どこでも彼らが活動を、展開していることを、印象付けたいからだ。イスラエルからのエジプトへの、ガスを輸送するパイプ・ラインを、攻撃するという事は、宣伝効果としては十分にありえよう。
もう一つ考えられるのは、エジプトのムスリム同胞団によるテロだ。彼らはエジプト政府を、困らせられると考えることは、何でもやるという立場であり、イスラエルのガスが、エジプトに届かなくなるようにすることは、大いにやりたいテロであろう。
IS(ISIL)によるガス・パイプラインへのテロは、全く結び付かないと考えたいのだが、最近になって、ガザのハマースとIS(ISIL)が、連帯すると言い出していることもあり、一応の警戒が必要であろう。