イラン政府はアメリカを、中東から追放する計画を、持っているようだ。イランにしてみれば、アメリカが中東地域にのさばっていることを、許せないと思っているのであろう。
IRGC(革命防衛隊)のトップである、アメリカがスレイマーニ将軍を、暗殺したことへの、恨みもあるのであろう。イランのアラグチ外務次官が、語るところによれば、アメリカはスレイマーニ将軍を殺したことで、中東にはいられなくなった、というのだ。
アメリカによってスレイマーニ将軍が暗殺された後、イランはイラクに有るアメリカ軍のアサド基地に、ミサイルを撃ち込み、38人のアメリカ兵に、負傷を負わせた。
アラグチ外務次官は『アメリカはイランのことを、何も分かっていない。』と語っている。アメリカはスレイマーニ将軍暗殺後に、彼の後継者となった、カアーニ将軍も暗殺する、と公言している。
アメリカ政府はカアーニ将軍の暗殺を、公言したことで、アメリカがテロ国家であることを、世界に知らしめたということになる。その結果、世界はアメリカがテロ国家であることを知り、許すことはあるまいというのだ。
何故ここまでも、イランはスレイマー二将軍のアメリカによる、暗殺にこだわっているのであろうか。事実はその裏にあり、イラン政府の都合があるのではないか、と思われる。
イラン国内はアガソリン値上げ以来、何度と無く国民規模での、デモが起こっているが、それを抑えるには、アメリカをイラン国民の共通の敵、とすることではないのか。
もちろん、そうであるとすれば、イランはアメリカと戦争をする意思は、なかろう。あくまでも、自国内問題解決のために、アメリカの存在を使うことに、他ならないのではないのか。
だいぶ前から、イランとアメリカとの緊張が、取りざたされてきているが、どうもイランもアメリカも、本気で戦争しようとは、考えないのではないか。そのことは両国が、既に明言しているのだが。
そうであるとすれば、あるいは今回のアメリカ主導による、ペルシャ湾への各国海軍の召集の結果も、案外安全なうちに、終わるのではないのか。アメリカとすれば、世界に命令できる強国としての、イメージを世界に宣伝したいだけではないのか。