『トルコのリビア派兵は内外から非難ごうごう』

2019年12月29日

 トルコのエルドアン大統領が決定し、トルコ議会にそれを、正式なものとして承認させた。これでトルコがリビアに、軍隊を派兵することになったわけだが、内外でこのトルコの決定に、反対する動きが起こっている。

 まず、トルコ国内では最大野党のCHPが、党首自らをして派兵に反対である事を、明らかにしている。この派兵は膨大な資金を、必要とするばかりではなく、トルコ兵の安全も、確保出来ないからだ。

 一部では傭兵として、シリアのFSA(自由シリア軍)のミリシアを、活用するという話が出ているが、それだけではやはり軍隊として、機能しないだろう。そうなると、やはりメインの軍人はトルコ人、ということにならざるを得まい。

 果たして、シリアのFSAのミリシアが、命を懸けてリビアのために、戦う気があるのかということになろう。彼らは自国シリアでならともかくとして、他国のしかも内戦に関わる、正義など無いからだ。

 エジプトもやはり、トルコのリビアへの派兵に、反対している。エジプトはリビアの隣国であり、エジプトからリビアに逃れたムスリム同胞団が、固まっているのはトリポリだ。そのトリポリのムスリム同胞団を潰さないことには、エジプトとしては危険がいっぱい、ということだ。

 ギリシャやキプロスも同様に、反対している。これは海底資源に関わることであり、トルコはリビアのセラジ首相の、西側政府との間に、領海合意をしているのだ。そのリビアで西側のセラジ政府が勝利すれば、この領海合意は正式に、始まることになるのだから、ギリシャもキプロスも、何としても止めたいところであろう。それはイスラエルとて同じだし、エジプトもレバノンも然りであろう。

 チュニジアをエルドアン大統領が訪問し、トルコのリビアへの派兵に協力を求めたがチュニジア政府はこれを断っている。トルコはチュ二ジアの港を使い、兵員や戦略物資を、陸揚げしたかったのであろう。当然であろう。そんなことになれば、チュニジアもリビア内戦に、引きずり込まれてしまうからだ。

 アメリカやロシア、そしてイタリアやフランス、イギリスも、トルコがリビア内戦に派兵することには、反対していよう。これらの国々にすれば、リビアという美味しいケーキの、分け前が減るからだ。

 リビアは最高の品質の石油を、産出する国であるだけに、欧米各国も周辺諸国も、血眼になっているのだ。もちろん、トルコもそれでおっとり刀で、リビアに進出するということであろう。