『オマーンで王位交代近い』

2019年12月26日

 アラビア半島の東側に位置する、イエメンの北側の国オマーンの国王が、どうやら辞任しそうだ。オマーンの国王は古くから、マリク(国王)ではなく、スルタン(支配者)と呼ばれてきた。

 このスルタンという言葉には、イスラム教徒の国の宗教的権威と、政治的権力を持った人物という意味合いがある。そのためアラビア半島内では、一目も二目も置かれてきていた。

オマーンの石油産出量は多分、70万バーレル日程度と多くないが、当然、オマーンの国王はサウジアラビアからも、アラブ首長国連邦からも、高い尊敬の念を,抱かれてきていたのだ。

 オマーンのスルタン・カーブース国王、は痩せ型で物静か、どちらかと言えば、哲学者のような風貌の人物だ。彼は一生独身で過ごし、国内は清潔をむねとし、建物は一般住宅は二階建て、と制限されていた。

また自宅の敷地には、樹木を植えことも、義務付けていたと思う。このためオマーンを訪れる人は、清潔感と整然さとに、感嘆したものだ。

 オマーンは小さいながらも、いろいろな自然の顔を見せてくれること、歴史的面影を残す国でもある。また日本ではポピュラー、温泉のある国でもある。

 オマーンは1970年初頭には、ゾファール解放戦線という、反体制ゲリラ組織が拡大し、そのゾファール組織との間に、戦闘を展開していた。その時のオマーンを支援したのは、イランであった。

このため、オマーンは今でもイランと、特別な関係にある。そのことがその後、アラブ湾岸諸国とイランとの緊張の中で、オマーンの持つ外交力が、注目を集めてきている。

 オマーン国王は12月に、ベルギーに健康チェックに出向いていた、ということだが、どうも癌に罹っているようだ。その頃開催された、アラブ湾岸諸国首脳会議などは、欠席している。

それで王位の委譲が,取りざたされるように、なったのであろう。日本ではオマーン国王は、スルタン・カーブースと呼ばれて久しい。