『トルコにシリア難民また大挙流入』

2019年12月20日

 

  シリアのイドリブに対する、ロシア軍やシリア政府軍の攻撃が、伝わってきているが、この結果、イドリブから50000人の難民が、またトルコに流れ込むことが、確実になったようだ。そのことを語ったのは、エルドアン大統領であり、彼はこの難民対応に、苦慮している。

 

  エルドアン大統領はおよそ、次なようなことを語っている。エルドアン大統領はトルコが、すでに400万人のシリア難民を、受け入れているが、これに新たに50000人が、加わるということだ、と語っている。このためシリア難民対策費として、トルコ政府は400億ドルを、使っているというのだ。

 

  しかし、ヨーロッパ諸国は合意した、シリア難民援助金拠出を、実行しておらず、口数の多いアラブ連盟も、何もしてくれない。それどころ、アラブ連盟はトルコとの関係を断つ、とまで言い出している。

 

  トルコとしては、シリア人の男女は兄弟であり、受け入れるのだというのだ。そしてトルコはこれら難民が、安全に暮らせる場所を確保するために、安全地帯創設を提案してきたが、これも反対されている。

 

  一体、シリア人を殺すための武器は、何処から届いているのであろうか。その武器はテロリストに届いているのだ。つまり、彼らテロリストの背後には、帝国主義国家が控えているのだ。

 

  この帝国主義国家は、33000台のトラックに、武器を満載してテロリストたちに届けているのだ。その結果、クルドのYPGはシリアの28パーセントの領土を、支配するに至っている。

 

  エルドアン大統領に言わせると、そのシリア難民のうち、取り敢えず200万人を、シリアに帰国させるつもりだが、その帰還先はトルコが創設する、安全地帯なのだ。だが、そのことは国際的には、あまり歓迎されていないようだ。何故ならば、その安全地帯はトルコの支配下に置かれ、実質的なシリア領土の、トルコへの併合につながる、可能性が高いからだ。

 

 加えて、トルコが構想している安全地帯の、すぐ隣にはアメリカがシリアの石油を奪っている、シリア北東部が広がってもいるのだ。従って、アメリカもトルコの安全地帯構想には、難色を示してきていたのだ。