『トルコがリビアに派兵意向』

2019年12月11日

トルコ政府はリビアのセラジ政府に対して、支援の軍派兵を考えている。セラジ首相率いるGNA

政府は、国連が正式に認めているものとされている。実はそこには、各国の思惑が見え隠れしているのだ。

 

欧米諸国は、リビアの石油を狙い、それぞれにリビアの勢力に、アプローチしている。リビアの西部にあるGNAセラジ政府を支持するイタリアなどと、東のリビアのハフタル将軍を支持するエジプト、アラブ首長国連邦などだ。

 

 笑えるのはアメリカの場合、国連の支持する西リビア・セラジ政府を支持する、軍部などとは別に、トランプ大統領が東のハフタル将軍側を、支持したい気持ちでいるようだ。一国ですらこうも対立するほど、リビアは魅力的な国家、ということなのであろう。

 

 西のセラジ政府を代表して、リビア最高会議委員のアブドルラフマン・シャーテル氏は『リビア国家を救い国民を救え。』と語り、トルコの軍事支援を期待する、と言っている。彼は述べるまでもなく、このアブドルラフマン・シャーテル氏の発言は、セラジ首相の意向を受けている発言だろうと思われる。

 

 こうしたなかでトルコは、西側のリビア政府を支援しているため、領海問題で西側セラジ政府と合意に至っている。この結果、トルコは地中海域における、地下資源の開発はトルコの許可なくては、ギリシャもキプロスもエジプトも、イスラエルも出来ない、と言っている。

 

 この海域での地下資源開発だけではなく、漁業権益もその範疇に入る、ということだというのだ。トルコはこの強気の立場を、軍事力で守るつもりでいるようだ。それは全ヨーロッパを敵に回しても、構わないという、判断だからであろうか。