アメリカ軍のイラク駐留に、イラク国民の怒りが、沸点に達しているようだ。それもそうであろう。アメリカ軍はテロを掃討すると言いながら、実際にはIS(ISIL)に、武器を与え庇護しているのだ。
IS(ISIL)は西イラクのアンバル州で、自由に活動しており、それを守っているのは、アメリカ軍なのだ。アメリカ軍は航空機を使い、アンバル地域を飛行しているが、IS(ISIL)に攻撃を加えることは無い。被害はイラク住民であり、イラクのインフラはアメリカ軍の爆撃で、破壊されている。
こうしたアメリカ軍による攻撃のなかで、今回はとんでもないことが起った。それはナジャフに住む、モクタダ・サドル師の住宅そばが、アメリカ軍によって、攻撃されたのだ。モクタダ・サドル師はイラクの、シーア派学者を代表する、影響力の極めて強い人物であり、この攻撃はイラク国民の怒りを買っている。
アメリカ軍はテロリストではなく、イラクのアハルルハック組織や、ヘズブラなどを攻撃しているのだ。アンマル・ハキーム師は『アメリカによる攻撃は、イラクの主権を侵すものだ。』と激しく非難している。
こうしたアメリカ軍の動きの背後には、元イラクを支配していた、サッダム・フセイン大統領の残党、バアス党メンバーに権力を、掌握させようとする動きだろ、とイラクの要人たちは見ている。
そもそも、イラク国内で不安定な情況が、デモの拡大につれて起こっているが、背後では何者かが、3000万ドルをばら撒いて、デモを煽っているとうことだ。その計画はイスラエルが立て、資金はサウジアラビアが出し、アメリカが取り仕切っている、ということであろうと、イラク人は考えている。
これに加え、過去数週間の間で、大量の死者が出ているのも、アメリカとイスラエルによる、犯行だということだ。アメリカなどはイラクを、幾つかの地域にカットしてしまう、計画なのだ。このイラク分割計画は、1991年に始まったものだ。
今回のムクタダサドル師の、自宅近くへの攻撃は、イラク国民、なかでもシーア派国民を激怒させ、政府に対して『アメリカ軍を追い出せ。』という叫びが、強まっていくのではないか。