『トルコ外相の発言は正論か』

2019年11月11日

 

トルコのチャブショール外相が、トルコのシリア攻撃について、語っている。彼の発言によれば、トルコがシリアに軍事侵攻したことによって、テロリスト国家は誕生出来なかった、と言うのだ。

 

 確かにそうかもしれない。もしトルコ軍がシリアに、侵攻していなかったら、再度IS(ISIL)のイスラム国家なるものが、誕生していたかもしれないし、あるいはクルド国家が、出来ていたかもしれない。

 

 シリアはそれだけ不安定な状態にあり、まさに群雄割拠の状態にあるのだ。そうしたなかでは、シリア領の一部がテロ勢力に支配され、国家だと宣言される可能性は、大きかったろう。それはIS(ISIL)による、イスラム国家設立の例を見れば分かろう。

 

 クルドの問題については、チャブショール外相は『我々はテロ国家の誕生を阻止したが、他のテロによる国家の設立も阻止した。』と語っている。それは第一にイスラム国家であり、次いでクルド国家のことを言っているのだ。

 

 これに続いて、チャブショール外相はトルコ政府がいかに、寛容であるかについて、述べている。トルコの赤十字社(月新月社)が、シリアの難民に施してきた、援助について述べているのだ。トルコは500人のシリア人に、治療行為を行ったというのだ。

 

 また、チャブショール外相はこうしたトルコの行いは、アタチュルク精神に基づくものであり、彼アタチュルクは『平和は自国内に、そして平和は外国にも。』と語っていた。チャブショール外相はトルコの寛容な精神について歴史的な背景を説明しているのだ。

 

 確かにそうかもしれない。今のシリアの難民に対する支援は、トルコが受け入れ、トルコが援助を行っているあからであり、欧米はほとんど支援していないのではないか。こうしたトルコの難民に対する、寛大な支援は、トルコがオスマン帝国時代にはシリアを、自国領土としていたことに、基づくのであろうか。