『イスラエルがアラビ湾岸諸国と関係促進』

2019年10月25日

 アラブは一つであり、アラブはパレスチナ問題を支持し、イスラエルとの関係は持たないという、これまでのアラブの統一の大前提が、完全に崩れているようだ。バハレーンのハマド・ビン・イーサ・カリファ国王が、ハンガリーでネタニヤフと4月に、会ったというこことが、伝えられている。

 このバハレーン国王のハンガリー訪問は、表向きはハンガリーのジャノス・アデル大統領との会談、ということであったが、その後には、ネタニヤフとの会談がもたれた、ということだ。

 バハレーンは6月に平和の会議を開催しているが、その折にバハレーンは、『アラブ側の和平を受け入れるイスラエルは、存在を認められるべきだ。』と語っている。バハレーン国王はイスラエルとの関係促進を、強く望んでもいる。

 他方、ネタニヤフ首相はサウジアラビアの、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子との、関係促進も進めている。両国はイランのアラブ諸国や、イスラエルに対する対応をめぐり、協力が必要なのだ。

 しかし、こうしたアラブ湾岸諸国のイスラエル対応に、パレスチナのハマースは激怒している。曰く『イスラエルがパレスチナ人を襲撃し、イスラム教の聖域である、アクサモスクを汚しているなかで、関係を促進すべきではない。』というのだ。

 しかし、10月~22日にバハレーンの首都マナマで開催される、イランの侵攻をめぐる国際会議には、イスラエルが参加することになっている。そして、この会議の後には、アメリカが主催する、ポーランドの首都ワルシャワでの、反イラン会議が開催される予定になっている。

 こうしたバハレーンのイスラエル接近の動きと、時を同じくしてサウジアラビアンも、イスラエルとの関係を促進している。イスラエルのベングリオン空港を、飛び立った飛行機が、最初にヨルダンの空港に着陸し、間も無くサウジアラビアのリヤド空港に、着陸している。

 この飛行機はアメリカの企業が、所有するものであり、リヤド滞在は1時間程度だった、といわれている。リヤド行きの飛行機には、ネタニヤフ首相あるいは、モサドのヨシ・コーヘン長官が搭乗していたろう、と推測されている。

 いずれにしろ、最近では国連の場などで、外交関係がまだ出来ていない、アラブ諸国とイスラエルとの、協力の動きが目立っている。つまり、いまではイスラエルに反対するという、アラブの大前提は完全に崩れ、個々のアラブ国家と、イスラエルとの関係が促進されている、ということだ。こうなると、パレスチナ問題の解決は、非常に厳しいものになる、ということであろう。