トルコ軍が大挙して、シリア国境に接近するなかで、各国からこれに関連する情報が、出てきている。ショッキングなのは、このトルコ軍によるシリア攻撃は、結果的にトルコの経済に、大ダメージを与えることになるという、アメリカの構想によるものだ、という説が出ていることだ。
確かに、戦争当事国の経済がよくなった、という話はほとんど聞いたことが無い。戦費がかさみ、その国の経済が悪化することは、当然であろう。今日もトルコ・リラは値下がりを昂進しており5.83リラに達している。
この情況下では、シリア政府やロシア政府が、大喜びしているだろう、という話も出ている。トルコ軍の侵攻にあわせ、アメリカ軍が撤退するからだ。シリアのクルド・ミリシアも、シリア政府への接近工作を、始めている。それはシリア政府も歓迎しているということだ。
それは、アメリカに頼れなくなった、クルド・ミリシアがとても、トルコ軍とは戦えないし、勝ち目が無いからであろう。それはイスラエルも同様で、イスラエル国内では、クルドの後に、アメリカに見捨てられるのは、イスラエルではないか、という懸念が高まっている。
では、本当にアメリカは完全に、クルド・ミリシア支援を、止めるのかというと、そうでも無さそうだ。第一には、YPGやPKKといった、クルド・ミリシアに対して、アメリカ製武器の供与を、増やしているという事実だ。
加えて、アメリカはトルコ・シリアの北西空域での、トルコ空軍の動きを、阻止するつもりのようだ。トルコ空軍が飛びたてば、アメリカ軍がこれを迎撃し、撃墜するということだ。それではたまらないので、トルコ空軍は作戦を中止し、陸軍は空軍のカバー無しに、闘わなければならない状態が、起こりえそうだ。
そうなると地の利を生かして、案外、クルド・ミリシアが、善戦するかもしれない。これに対応しようとすれば、トルコ側は最新兵器を大量に、投入することになろうから、アメリカにはビジネスチャンスが、広がることになろう。トランプ大統領とエルドアン大統領はワシントンで11月13日に会うそうだが、これは武器の買い付けなのかあるいは?