『アメリカ軍がISをシリアからイラクに移送』

2019年10月21日

 アメリカ軍がシリアからイラクに、IS(ISIL)の戦闘員と彼らの家族たちを、軍用ヘリで移送している、という情報が伝わってきている。今回移送されたIS(ISIL)の戦闘員と家族たちは、シリアのハサカ地方の、アルジャズイーラという地域にいた者たちだ。

 アメリカ軍がIS(ISIL)の戦闘員たちを、他の地域からもイラクに移送している、という情報が前にも流れていた。つまり、アメリカ軍がISISIL)の戦闘員たちを、安全な場所に移送しているのは、計画的なものであり、アメリカの方針のようだ。

 例えば、シリアのハサカ地方のマリキーヤ刑務所から、230人のIS(ISIL)戦闘員たちが、10月9日以来イラクに移送されている。これらのIS(ISIL)戦闘員の移送は、全て航空機を使って行われている、ということだ。

 この移送作戦には、地域の住民も協力的だ。それはトルコ軍の攻撃を恐れており、トルコ軍とIS(ISIL)との戦闘に、巻き込まれたくないので、IS(ISIL)を早く追放したいということであろう。同時に住民はトルコやアメリカの部隊の、撤収も望んでいるということだ。地域住民はシリア軍だけが、彼らを守ってくれる、と思っているようだ。

 アメリカ政府はIS(ISIL)の掃討を、これまで主張しながら、何度と無く、IS(ISIL)への支援を続けて来ていた。空からの物資の投下は、国際的に知られる、有名な話だ。また今回のようなIS(ISIL)を敵の攻撃から守るための、逃亡支援作戦も、何度と無く行われてきている。

 こうなると、アメリカが主張することは、信用できなくなるではないか。アメリカなどが支援する、ホワイト・ヘルメットという名の人道支援組織(❓)は、偽旗作戦の化学兵器をシリア軍が使用した、というアメリカの主張を支援する、工作をしてきていたのだ。

 今回のトルコ軍のシリア侵攻作戦でも、化学兵器使用の話が出ているが、それは白隣弾やナパーム爆弾といった、これまで取り上げられたものと同じであり、どうも一概には信用できない。

 アメリカは何としても、シリアを混乱状態に、置き続けたい、ということであろうか。その黒い目的を達成するためには、人の命など何の価値もなく、人道とは関係ないのであろう。