フランスに帰国したIS(ISIL)のメンバーが、フランスのル・パリジャン紙に、語ったところによれば、シリアのSDFやYPGが、IS(ISIL)のメンバー10人と、子供たち25人をキャンプから、逃げさせたということだ。
このIS(ISIL)のメンバーは、突然ドアが開かれ『出ろ、走って逃げろ。』と言われたというのだ。最初のうちは何のことかわからなかったが、状況を理解した後、IS(ISIL)のメンバーたちは、走って逃げた、ということのよう*だ。*
この逃亡したIS(ISIL)のメンバーは、女性10人であり、IS(ISIL)戦闘員の妻や、姉妹たちだろう、ということだ。彼女たちがテントから逃げ出した後、テントはYPGの戦闘員たちによって、焼かれたということだ。
このIS(ISIL)の女性メンバーの、逃亡の裏では、ほかの男性メンバーも、逃げたものとみられている。YPGはあえてIS(ISIL)メンバーを、逃げさせたということだが、それは彼らを味方にして,トルコとの戦闘に備えた、ということだと理解されている。*
ル・パリジャン紙がフランス政府に、このことについて、問い合わせると、フランス外務省は『注意深く見ている。』としか、コメントしなかったということのようだ。つまりこれは言わずもがなではないが、IS(ISIL)を逃亡させて使う、ヨーロッパやアメリカの策謀が、あるということを示しているのではないのか。*
エルドアン大統領もIS(ISIL)のメンバーの逃亡について語っており、彼は、IS(ISIL)のメンバーが逃亡したのは、アメリカやヨーロッパがねつ造した、嘘だと語っている。つまり、アメリカやヨーロッパは、IS(ISIL)を逃げさせてはいない、IS(ISIL)の逃亡には、関与してはいない、と言いたいのであろう。そのことを、エルドアンは指摘しているのであろう
YPGにしてみれば、IS(ISIL)の戦闘員を捕まえたということは、アメリカやヨーロッパとの取引の、交渉材料になるということのようだ。YPGなどはトルコ軍が、IS(ISIL)のキャンプ、例えばアイン・イッサ・キャンプを、空爆すると言っていたが、それは嘘だ、とエルドアン大統領は、否定している。*
YPGやSDFはユーフラテス川東岸地域を、IS(ISIL)に抑えさせ、テロリストの自由地帯を、作るつもりのようだ。話は益々複雑さを、増しているということであろうか。ロシアはこうしたなかで、トルコ、シリア、そしてクルドの仲介工作を、進めているようだ。