アメリカがこれまでに、サウジアラビアに売りつけた、最新の武器は、ホウシ・グループが放つ幼稚な、ドローンに歯が立たなかったということだ。そのために、サウジアラビアの製油所は炎に包まれ、同国の石油生産は半減したのだ。
その結果、サウジアラビアは大産油国であるにもかかわらず、緊急にイラクから石油を輸入しなければ、ならない事態に追い込まれている。数週間が数ヶ月に伸び、サウジアラビアの復旧は、もっと遅れそうだ。
それは復旧現場に対して、ホウシ・グループが今後も、攻撃を加える。従って現場の技術者や作業員は、危険だから逃げろ、と言っているからだ。ホウシ・グループはまだまだドローンを、保有しているようでもある。従って彼らは今後も、サウジアラビアへの攻撃を、継続しよう。
アメリカがサウジアラビアと、強い関係を維持出来てきたのは、サウジアラビアの王家と国家の安全を、保証してきたからだ。しかし、現状から考えると、今後はそれが不可能だ、ということが分かろう。
アメリカはサウジアラビアの安全を、保証する代わりに、石油の貿易をドル通貨に限定させ、それを他の産油諸国にも義務付けてきたからだ。そのため、アメリカは自国通貨であるドルを、世界最強の通貨として、維持出来てきたのだ。
今回のホウシ・グループによる攻撃の成功で、サウジアラビアはアメリカの武器が、信用出来なくなり、アメリの保護も信用出来なくなった。結果的に、サウジアラビアは今後、ロシアの武器の購入に、動いて行こう。既にその交渉は始まっている。
つまり、アメリカのドル体制は崩れかけている、ということなのだ。アメリカがイランからアラブ湾岸諸国を守ってやる、そのために各国は、合同軍に参加しろと言ったが、数カ国しか参加していない。それどころか、今回アメリカはイランが、サウジアラビアを攻撃したのだ、と主張したが多くの国々は、それを信用しなくなっている。
結果的に、フランスが調査チームを、サウジアラビアに送ることになった。フランスは政治的な判断を入れて、調査結果を発表しよう。つまり、イランがやったことは確証出来無い、と言い出すかもしれないのだ。
ドローンという、始めはおもちゃから始まったものが、超大国アメリカを倒しそうな、勢いを持ってきているということだ。ドローンはどこの国でも簡単に作れ、世界の武器の取り引きは、下火になるのではないか。忘れてならないのは、アメリカ軍もそのドローンの標的に、なる危険性が高まっている、ということだ。