『ハフタルは銃がものを言うと強気』

2019年9月 9日

 

 リビアの東部をコントロールしてる、東リビア政府の重鎮ハフタル将軍は、国連の仲介する対話路線を、拒否している。彼に言わせる、対話には意味がなく、銃こそが結論を引き出す、という考えのようだ。

 先週の土曜日に、アラブ首長国連邦の記者会見で、ハフタル将軍はリビアの戦いは、最終段階に入っていると語り、銃がものを言始めると、外交は引っ込むとも語った。既に外交討議の時期は、過ぎたということだ。

 土曜日の朝、一か月ほど続いていた、停戦状態が終わり、戦闘が再開されたが、その結果、西リビア政府GNAの兵3人が、死亡している。これはハフタル軍を押し返すための、戦闘だったようだ。

 その強気のハフタル将軍側、LNA軍に対しては、多くの国々が支援を送っている。エジプト、アラブ首長国連邦、アメリカ、ロシア、フランスなどだ。これは、ハフタル軍側が優位に、立っていることにあろうが、もう一つは、リビアの油田のほとんどを、ハフタル軍側が抑えていることにあろう。

 いずれにしろ、リビア内戦は長期化しているが、これはトルコのセラジ政府(西リビア政府)に対する、具体的な支援が、あるからであろう。何度も書いたが、トルコはセラジ政府に対して、武器や戦闘員を送り込んでいるのだ。武器は戦車、戦闘車両、兵員輸送車、火器などだ。

 また戦闘員としては,IS(ISIL)を送り込んでいるのだ。彼らは相当の戦闘熟練と、戦闘意欲を持っているのであろう、IS(ISIL)が送り込まれてから、ハフタル軍はなかなかトリポリ攻略が出来ないでいる。