『イランの方が米英より余程大人』

2019年9月 5日

 イギリスが拿捕したイランの大型タンカーは、長期間に渡って拿捕されたままに、なっていた。それが保釈されると、今度はアメリカが制裁対象船、船長は制裁対象者として、ブラックリストに載せた。

 

 見ている第三者には大人気ない、傲慢な対応と思うのだが、読者諸兄はどうであろうか。このばかげた大人のメンツ、大国のメンツが、簡単な問題を大きな、困難な問題にしているケースが、他にも沢山あるだろう。

 

 ところが今度は、イランがイギリスのタンカーを拿捕した。その乗組員の一部が、今回釈放されたのだ。23人の乗り組員のうち、インド人5人、ラトビア人1、ロシア人一人だ。述べるまでもなく、イギリスのタンカー拿捕の理由は海事法違反だった。イランのムサビ師はこの措置を、人道的理由だと説明している。

 それでも、いまなおイランは乗組員の一部を、拘束したままだ。インド人5人、ラトビア人一人、ロシア人一人だ。まあ問題は半分しか解決していないが、イランが大人だということを感じよう。

 国家はこうでなければならないはずだ。トランプ大統領の言動はどう見ても、無茶苦茶を言う悪ガキ・レベルでしかない。もちろん、彼の言動の裏には、彼なりの計算が働いており、アメリカの国益にプラスに、なっているのかもしれないだだが。

 

 トランプ大統領の中国に対する、貿易上のやり口は、結局アメリカにとっても、大きなマイナスを生み出しているようだ。やはり国際間の問題は、冷静に対応すべきであって、一瞬の感情に流されるべきではない、ということだろう。

 

 最近で、激昂型の国家元首が増えており、国内の問題を隠ぺいするために、過激な発言を外に対して、向ける傾向が強い。その結果、国民は興奮して大騒ぎし、それほど大きくなかった問題が、二国で決定的な問題になってしまう。日韓関係などは、その典型ではないのか。

 

この際、イランの政府幹部たちの発言に、大いに学ぼうではないか。