トルコのエルドアン大統領は、ミスター35パーセント、と言われていた人物だ。彼には強烈な支持者が35パーセントおり、その支持者はどんなことがあっても、エルドアン大統領を支持するというのだ。
その35パーセントに、どれだけ浮動票を引き付けるかが、実際の彼の力だったのであろう。それが50パーセント前後していたのが、これまでの選挙結果だったが、どうも状況は変わってきているらしい。
その原因は、経済の低迷、CHPのイマモール、イスタンブール市長の当選、シリア対応の遅れ、いずれもエルドアン大統領の人気に直接、影響を及ぼすものであろう。
つい最近伝えられたところによれば、エルドアン支持者の数は減り、その減った割合が何と、10パーセントと出たということだ。この調査を行ったのは、アンカラにベースを置く、メトロポール社であり、火曜日にそのニュースが伝えられた。
エルドアン大統領支持者の数は、44パーセントに落ち込んでいたが、同時期、彼の政策に不満な者の割合は、48・5パーセントと出ている。彼の仕事ぶりを評価する者の割合は、昨年8月には53・1パーセントだったのだから、大幅な落ち込みと言えよう。
しかし、AKP党員もエルドアン支持は90・4パーセントと高く、連携するMHPの党員も、36・3パーセントがエルドアン大統領を、支持している。だがAKPの幹部党員が、4人追放されていることを見ると、党内に分裂が起こり始めているのではないのか。
新党結成を言い始めているダウトール元首相や、AKP党員のアイハン・セフェル、セルジュク・オズダーウ、アブドッラー・バスジュ、これらのうち、アブドッラー・バスジュやセルジュク・オズダーウはAKPにあって、重要な役割を果たしていた人物たちだ。
エルドアン大統領はEUからの圧力もあり、法の改正、民主化を進めることになったが、それも彼の人気低落の、影響であろう。なんとか支持を増やしたいということであろう。