『トルコタクシー料金25%値上げと景気』

2019年8月29日

 トルコのイスタンブール市はタクシー料金を、25パーセント値上げすることを決めた。タクシー業者は皆この値上げに不満のようだが、何ともならないだろう。それでもタクシー業界団体と政府側が、相当熱い交渉をしたようではある。

 私はもう30年近く100回以上トルコを、訪問したことがあるが、一度もタクシー料金を払ったことがないので、どれだけなのか分からない。タクシー料金は友人が支払ってくれ、それ以外は友人の会社が車を送ってくれるからだ。ただ、ガソリン代が高い割には(日本の二倍に近い程度か)、タクシー料金が安いような、感覚を持っている。

 今回のタクシー料金値上げは、25パーセントということであり、4リラから5リラに値上げされた。最低料金は10リラから13リラに上がったということだ。ちなみに現在のトルコのリラ・レートは、日本円に対して18円程度となっている。

 やはり日本に比べると、大分安いということであろう。1キロ走るとタクシー料金は、25リラだったものが、値上げ後は31リラに値上がりした。これが基本料金に対して加算されることに、なるということだ。

 この交通料金はタクシーばかりではなく、通学バスやミニ・バスでも、値上げが行われた。交通業者が嘆くのは、車の部品が値上がりしていることと、車の修理代金の値上がりが、あるからだ。

 それでもトルコはいま、少し景気がよくなっているようだ。反政府派のトルコ・ミニッツ紙によれば、8月にはトルコの景気が、上昇したということだ。多分信じていいだろう。反政府派のマスコミは出来れば、景気は悪化、と書きたいだろうから。

それとは関係ないだろうが、エルドアン大統領はロシアを訪問し、スホイ35戦闘機の輸入を、相談してきているが、ロシアはスホイ35だけではなく、もっと新型のスホイ57も、売るつもりがあるようだ。

 こうなるとトルコには本音では、アメリカのF35戦闘機を、輸入するつもりはないのかも知れない。アメリカはトルコがロシアのS400ミサイルを、輸入したことで、F35戦闘機は売らない、と言っている。

 こうした問題が、トルコとアメリカとの関係を悪化させ、トルコをロシア側に、追い込んでいくことになろう。それがエルドアン大統領の、計算に基づくものなのかどうかは、分らないが、トルコの景気には影響して来よう。